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感想・レビュー・書評
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ブログに限らず、誰かに向けて文章を書くということは日常である。
特に仕事となれば言わずもがな。
本書は、「ライフハッカー [日本語版]」の書評家である印南氏が語る、「文章を書く」ことについての知見である。
しかし、この本の半分以上は「読む」ことに注力している。
STEP1 「プロ書評家が教える読書術・時間術」の冒頭で、「文章を読み取る力がなければ文章は書けません」というメッセージが綴られている。
素晴らしいアウトプットには、それに見合ったインプットが伴わなければならないということだろう。
そして本題といってもいい、「読ませる」文章の書き方だが、それは次の5つの技を磨くことだという。
1. センス(感性)
2. 文法
3. リズム
4. 簡潔さ
5. 削ぐ力
これだけだと、シンプル過ぎて他の「書き方の本」とどう違うのか分からないが、例えば「センス (感性)」とは次の3つのポイントがあるという。
1. 読む習慣をつける
2. 他人の視点に立つ (客観的になる)
3. 好きな書き手の真似をする
3つ目の「好きな書き手の真似をする」は、自分の中には無かった視点だった。
思い返せば、自分が読みやすいと感じるブログ記事は、書き方について共通している部分がある。
その部分をキチンとくみ取り、まずは真似から始めて自分の型を身につけていくのがいい。
本書曰く、「真似ることに飽きたり、それを恥ずかしく感じたりするときが必ず訪れます。」とのことで、その時が来るまではまずはそこから始めてみようかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本書は著者が文章を書く上で気にしていることや大切にしていることが紹介されている。その内容からは、著者が謙虚で優しい人柄であることがうかがわれることが出来る。とは言いつつも、執筆に対する熱い思い等も伝わってくる内容になっている。
著者の書評の特徴は「Amazonや新聞などに掲載している内容紹介は見ない」と「引用を使って内容の説明」であった。 -
書評家として活動する著者が、良い文章とは何かを語る。著者が常に心がけることとして、文章をわかりやすく書くことである。それも、事実、客観性に基づいて、読者に刺さる内容を書く。とはいえ、これらを意識するあまり、思うように書けないかもしれない。その為、いったん勢いに任せて、全てを書いてから、後で修正を加えるのが効率的である。最も良くないのは、書けないと、あれこれ悩むことだ。
また、本書の巻末の対談で、電子書籍の形態にも触れている。紙の本と異なり、読者は電子書籍の使用権を得てるのであって、所有権を持っていない。この指摘はもっともだ。 -
情報を摂取するところから、文章としてアウトプットするところまでの技術がまとまっている。
書評やブログがメインだが、他にも応用が効く作法が多く記載されている。
特に『短時間で読めて、ちょっと得してもらう』という点はSNSでの発言などにも応用できる、現代の文章でのアウトプットで強く意識するべき点である。 -
博士論文を書き始める前に読んでみた。
ブログなどの書き手向けだが、科学論文にも十分応用できると思う。文章を書くスピードを速めたい人にいいと思う。