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感想・レビュー・書評
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奥田さんの3冊読んだ中で一番好きな子育て本が本書。初めてパパになる人向けではないが、幼児へのお家教育・しつけに興味があるママパパにオススメ。教育・しつけに興味が出てくると、親のはたらきかけで子どもが成長してくれるのがめちゃくちゃうれしくなる。そういう楽しみを手に入れるためにも、本書をオススメする。
以下気になった点をコメント。
◼️ 暴力行為の結果は隔離
◎4,5,6歳で有効な方法がタイムアウト法
タイムアウト法とは、皆がいる場所から強制的に退場する方法。「やりたければどうぞ」マインドを持ちながら、やられるたびにタイムアウト法を繰り返し使用する。
→新幹線の座席で騒ぐ時に強制的にデッキまで連れて行くとか、電車で騒ぐ子に強制的に1度電車を降ろすとか、遊んでいる場所で他の子の遊具を暴力で横取りした時に一度離れた場所まで引っ張っていくとか。様々な場面で使える方法。
◼️できない子にできるようにしてあげたい時に、いつも手助けするのはよくない。
1〜9まで手伝ってあげて、10だけ本人にやらせるのはいいことですが、「この10が本人の不完全さのためにうまくいかなくても(不完全でも)いいや」という心構えが必要。
→全部失敗しても、やろうとした努力を褒める。親は本当に粘り強く観察しながら、誉めることが大切。
◼️スモールステップの原理を使えば、どんな子でも苦手な課題でさえ楽しむ方法を取ることができる
→家での子どもの日常生活、行動、お手伝い、全てにおいてスモールステップの原理は応用が可能。苦手な物を食べる時、服を着る時、脱ぐ時、靴を履く時、公園で皆がいる場所で遊具で遊ぶ時。今、子どもがどの程度できるのか。各動作中のどこを苦手としているのか。日常生活こそが子どもの成長の機会。例えば、僕の娘は服の腕を通すのはできるが、服の頭を通すのが苦手なので、苦手なところは一緒に取り組むなど。
◼️ 子どもというのは、よくも悪くも正直です。 方法の適切さよりも、欲する結果が得られたかどうかが、何よりも優先される。大人を困らせる行動も多い。そこで、『行動バイパス道路計画図』では、 「別の許せる行動」 というものを新しくつくり出します。本来の期待される行動とは違うけれども、望ましい行動に近い別の行動のことです。
→子どもの行動の前後をしっかり観察して現状を把握するために、行動随伴図を書いてみることが大事。早速明日からトライしたい。
◼️ 『プレマックの原理』では、「低頻度行動」を起こした後に「高頻度行動」の機会を与えると、「低頻度行動」が増えるということがわかっています。なので、苦手な食べ物をほんの少しでも食べてから、好物を出してやるという方法が正しい。
→これをすることで苦手な食べ物を食べる行動が増える。実際に僕の娘は苦手なものを口にすることが多くなったし、親も子どもが1口でも食べてくれればめちゃくちゃ嬉しい。
◼️ 約束やルールに関しては、まったく物理的なもので「時間」と「距離」が重要になってくると私は考えています。 「心構え」や「心がけ」とは無関係です。
→スモールステップの原理を使いながら、時間と距離を考えて、子どもがワクワクするようなルールにするとよい。
◼️トークンエコノミー法とは
子どもが泣いて暴れて要求したり、親を心配させるような脅しの泣き言を言ってきたりした場合に、あれこれ応じてしまうのが「取引」。取引はダメ。
例えば、幼稚園が楽しくない子に、「登園した日だけスペシャルなシール」をカレンダーに貼っていき、ある程度、それが貯まったら、スペシャルボーナスと交換する。これが『トークンエコノミー法』
→奥田さん著書の「メリットの法則」にも記載あり。
◼️過保護、過干渉の子育てはよくない。してはいけないことTOP3
◎ 体調不良やストレスの訴えに対して丁寧にケアすること。ちゃんと内科につれていってください。
◎子どもが傷つかないように配慮すること。
→子どもが自分がしたことで傷つくのは当然なこと。あえて、そのような経験をさせることも大切。例えば、子どもがお小遣いを使いすぎて、破産する経験をさせることも大事。
◎ インターネット(携帯電話を含む)は 「制限付きで大丈夫」と考えること
→子どものインターネットは中毒性がある。インターネットは知らないところ(危険箇所含む)に旅をさせるようなもの。さらに、子どもの思春期は鬱になりやすい?子どもにスマホを持たせるべきか否かについては、今後じっくりとメリット・デメリットを考えて用意しておきたい。
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心理学の観点でしつけるポイントが、書かれていますが、かなりキツいです。
「子どもが傷つかないように配慮」
「ほめて育てる」
だけで本当に大丈夫?と思ったお父さんお母さんにぜひ一読していただきたいです。
ただ、一部、大阪を馬鹿にするような記述があったのがカチンときたので★ー1。