東日本大震災の実体験に基づく 災害初動期指揮心得 [Kindle]

  • 国土交通省 東北地方整備局
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感想・レビュー・書評

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  • Kindle でタダだったので、読んだ。
    東日本大震災の時の対応についての記録。学び多そう。

  • 非常に詳細まで書かれておりイメージしやすかった。
    事前の備えと反省点まで書いてある。

  • 害時に役所がどういう行動を取るべきかどこに気をつけるべきかをまとめたもの。東日本大震災の経験と反省をもとに書かれているため、結構具体的に事例が載っている。
    あくまでも役所の動き方についての本だが、例えば会社のBCP担当や防災担当は目を通しておくと自社に取り入れられるものもあるだろうし、役所との連携や役割分担の参考になるかも知れない。
    また、個人でも、役所はこんなことやるんだ、ってのを理解しておけば、役所に支援してもらったりボランティアに参加したりという時に役に立つと思う。
    こういうのを広く公表しておくのはいいことだと思う。

  • 発災後1時間,1日,1週間という初動の危機管理
    の記録と提言。災害状況の把握,道路や航路の啓開。管理された機材と統率のとれた人員を有する全国組織は,自衛隊に限られないこと。バラバラの物資やマンパワーを有効に活用するためには適切な指揮が必要であることがよく分かる。
    無料でダウンロードできるので,未読の方は是非。

  • 孫子などの軍事本は、広くビジネス書として読まれています。この本も災害対策だけではなく、人生のイベントに対する大事な心構えを教えてくれます。

  • 途中まではKindleで読んでいたけれど、紙の本のほうが書き込んだりもできるし、頭に入ってくる気がする。その意味で、東北地域づくり協会のウェブサイトから製本版が申し込めるのは良いこと。
    http://www.tohokuck.jp/

    心得集と銘打ちながらも、ストーリー風に整理されているので臨場感があるし、なんといっても東日本大震災への対応を踏まえて、時間軸に沿って整理されているのがとても本質的。生々しいゆえに、最後のほうの「表彰しましょう」「撤退しましょう」はドラマのラストを見ているようで、ついほろっとしてしまう。

    また、随所で「備え」の重要性が説かれているのが印象的。末尾に書かれていたように、熊谷防災課長の功績はずっと「機転(発災時の発想力)」にあると思っていたが、むしろ平時からの「備え」にあったという指摘は確かにそのとおりで衝撃的。課長たるもの、「もしも」が起こることがない限り日の目を見ないような「備え」こそ、十分にしておかないとな、と改めて思った。早速、やろう。

    それにしても、『河北新報のいちばん長い日』に記されていた地元紙「河北新報」の対応(情報収集、安否確認、ロジ、食事づくり等の後方支援、協定に基づく他社との連携すなわち備え)に類似点が多いと思った。また本書の中で触れられているリエゾンの活躍や苦悩については、より深くは、『東日本大震災 語られなかった国交省の対応』が詳しい。関連書が多いけれど、本書は網羅的に国交省の災害対応をまとめている点で良書。

  • 備えていることしか、人間、パニックになった時にできない。
    備えが全ての不確実な事象を満たせるとは言えない。でも、できる限り、想像し、準備しておくことが求められている。
    いつかは必ず、首都直下型地震も東海大震災も起こる。明日かもしれないし、何十年後かもしれない。でも、今すぐ想像をしておこう。

  • 地方整備局という名前は聞いたことがあったが、災害時の対応という役割があることは初めて知った。

    時系列ごとに重要なトピックと、トピックに対する解説が記載されておりとてもわかり易い。

    内容としては地方整備局の業務の報告になっているが、一般企業などでも被災時の計画をたてる際に参考になる内容なのではないかと思う。

  • 「備えていたことしか、役には立たなかった。備えていただけでは、十分ではなかった。」
     
    東日本大震災における東北地方整備局の行動記録を元にした心得帳。とにかく貴重な資料だと思います。当時の状況を整理し、そこから良かった点、悪かった点をまとめ、次、また何か大きな災害があった時の備えになるように、と。

    Kindle無料配布で読みましたが、マーカーだらけ。読んだからといって、東日本大震災のような状況で適切に判断し、動けるかと言われれば到底無理ですが。それでもこのような資料を読むことができたのは僥倖。

    様々な人が、それぞれの立場で最大限の力をだして、いろんなことに対応していたことがよくわかる。ちょいちょい涙ぐんだりしましたよ。まあ、多少はカッコよく書いているんだとは思います。書けないようなこともいろいろあったんだとは思いますし。
    この業界に身を置くものとして、読みながら当時のことをいろいろと思い出したり。私の方は一切被害はありませんでしたが、茨城の現場対応をしていました。あの時はとにかくみんな必死だったな。この本に書いてあるほどカッコいいことはないけれど、それでも上司から若いもんまで、協力会社の人、役所の人、みんなそれぞれどうしたらいいか、最大限の努力をしていたと思います。そして少しだけど災害復旧に携わったことは誇りでもあります。
    自衛隊に較べ、広報が弱く、イメージアップの絶好のチャンスを活かせられなかった感はありますが、土木業界もいろいろ頑張ってたんですよ。その辺りのフォローもこの本に書いてあります。
    時間ごとの対応を書かれているのは、言い方が悪いですが非常に面白いです。刻一刻と状況が変わる中、1時間、1日、1週間それぞれに何をするべきかよくまとまっています。読めば納得の内容。
    タイトルが指揮心得とあるように、組織の上に立つ人向けに書かれていますが、下っ端こそ、この本の意を読んで、目鼻を利かせれば、被害を抑え、効率的な対応ができるだろうと思います。そして土木関連のみならず、いろんな分野に展開できる内容かと。
    ただし、冒頭の言、『備えていただけでは、十分ではなかった』。まさにこの本を読んで終わりではなく、何がどこにあるのか、どうしたら良いのか、訓練した方が良いのだろうなあ。
    通信機材や特殊車両、防災ヘリなど、地方整備局が持っていることが割と当たり前に感じていましたが、この本にある通り、自衛隊に並ぶ専門家集団であることを改めて認識ました。

    紙ベースの本も購入しようかな。

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