天久鷹央の推理カルテ(新潮文庫nex) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。
    医療の知識が全くなくても楽しめるとても良い本だった。
    特に赤ちゃんの話はズーンと心にくるものがあって、この本はとりあえず一回全部読もうと覚悟するくらい好きになりました。

  • 救急部に貸し出されていた小鳥遊優は鷹央から電話で呼び出され、仕事はもう終わりだろ。帰る前にうちに顔を出せ!と言われた。時間にはなったが、受け入れた患者の処置をするまであと一時間ほど待ってほしいと返事をした。そうしたら鷹央が救急部にやってきて、その患者のカルテは見た、すぐに終わると言って、たちどころに二人の患者の診断をして帰らせることになった。鴻ノ池舞はカッコイイと言って潤んだ眼を鷹央に向けている。やれやれ…。

  • 普通に面白いと思う。お医者さんが書く、お医者さんの話。

  • #読了 #知念実希人 #天久鷹央の推理カルテ #読書好きな人と繋がりたい

  • 割と好きだった!

    あけすけな言動や行動から病院内で持て余されている変人天才女医、天久鷹央。
    本作の語り手であり助手的立場の小鳥遊優と鷹央が医療ミステリーを解き明かしていく。

    短編がそんなに好きじゃないこともあり、最初はそんなに期待度を高くは持っていなかったが最後になるにつれ面白くなっていった。
    代理ミュンヒハウゼン症候群の章は特に好き。

  • まあシリーズ最初だから普通に楽しくいわゆる病院周辺の事件を解き明かす短編集。
    ただはっとする伏線はってあったりするのは自分的には○

  •  いまさらながら、知念実希人作品の初読みだ。
     2012年に作家デビューしてから本屋大賞の“8位”に4回も入ってるそうだけど、ホントなの? ある意味、記録なんじゃないだろうか。
     つい最近も著作がドラマ化されたりと話題に上ることも多く、図書館で「硝子の塔の殺人」を見つけたので読んでみようかとも思ったのだが、いきなり“新たなる代表作”とかいわれるものを読んでしまうと他の作品が読めなくなってしまうような気がしたので、まずは入門編として本書を読んでみた。

     2014年10月刊、小説新潮に掲載した短編に書き下ろしを加えてまとめたものらしい。
     27歳にして女子高生と間違われそうな童顔で小柄な天才医師天久鷹央を主人公とする医療ミステリーのシリーズ第一作だ。
     父親が理事長を務める総合病院の副院長にして統括診断部部長の彼女のもとには他科で診断不能とされた患者が押し付けられてくる。博覧強記にして患者のわずかな症状からその病因を看破してのける異才を発揮するもコミュニケーション能力に欠け空気が読めず、変わった症状の患者には好奇心丸出しで診察に割り込むため他科の医師と軋轢を起こすこともたびたび。病院経営を第一義とする現院長の伯父派閥からは反感を持たれている。
     彼女の下で内科医見習いとして働く統括診断部員、小鳥遊優29歳の目を通して彼女の推理と活躍が語られてゆく。

     表紙が「灼眼のシャナ」や「涼宮ハルヒ」で知られるいとうのいぢさんの可愛いイラストだったので、軽めのミステリーと侮ってました。すんません。
     第1話・第2話はまあこの程度かとさほど感銘もなく読み流し、第3話で医療系連ドラの1エピソードにはなるかなと思い、本作のクライマックスとなる第4話では散らした伏線も活かしており小説として基本は押さえてるじゃないかと、なぜか上から目線で論評しつつも読んで面白がっていた。
     いや、まあ、本作では人死もないので軽めには違いないのだけれど、それなりに楽しめたとは思う。
     医療ものではあるが、ありがちな外科医を主人公としたものではなく、“診断”を推理のメインに据えたところが特徴だろうか。
     著者が現役医師でもあるということで、医学的知見や病院での描写にはリアリティを感じる。
     重すぎないストーリーと語り口が、シリーズとして人気を集める一因となっているのではないかと思う。
     2022年9月にはシリーズ第13作が刊行されている。
     本シリーズを含め、本屋大賞にノミネートされた作品も、そのうち読んでみたいと思っている。

  •  頭脳明晰、博覧強記の天才女医・天久鷹央は、まるで子供のような不思議な感性である。好奇心旺盛であり、その謎を解き明かすセンスは優れている。ただし、コミュニケーションがうまくとれず、直裁な言葉で反感をかう。またその才能に嫉妬されているのかもしれない。著者は、この物語をハイな気分で、喜んで書いているのだろうね。ミステリー小説の知念実希人が、変化球を投げている感じがある。河童にあったという子供の意見をきちんと聞こうとする。未確認動物である。ビタミンA過剰摂取による子供の病気。人魂を見た。妊娠中絶したのに赤ちゃんが体の中にいるのは、なぜか?
    それぞれ、謎に満ちた事件を解明する。医学的、化学的、物理的知識を活用していく。
    グレープフルーツと抑制剤の解明が面白かった。オーディブルで聞くにはいい作品だ。

  • ご都合主義っぽいところもあり、キャラ達もリアリティがなく漫画チックですが、続きが読みたいと思うぐらいには充分楽しめました。
    主人公の天久鷹央ですが、他人の感情が忖度できない障害?を持っているらしく、ただただ人を振り回すだけの困ったチャンというわけではなく、何かひたむきさを感じさせる可愛らしいキャラでした。

  • 登場する医師が皆んな一癖も二癖もる人ばかりだけど、主人公の天久鷹央は突き抜けてる。
    医療ミステリというと重くなりがちだけど、これはライトな感じのミステリで読みやすくて面白い。

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著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

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