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感想・レビュー・書評
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今までもヤマザキさんのエッセイはいろいろ読んているので斜め読み。
子どもに本を読ませたいと思っている人にお勧め。
(そう思う人は、まず自分で読むべき、とも思いますが)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中学生になる息子に読ませてみようかと思って再読。まあ、以前に読んだ時も思ったし、きっと何度読んでも思うんだろうけど、破天荒な生き方。ただ、これを羨ましい気持ちで見てしまうのは、どこか自分で枠を作ってしまっている、ボーダーの向こう側に行こうとしていないからなんだろうなと。正直、語られる本や文化などの内容が、息子には少し背伸びな内容かと思うけど、まだ短い人生とは言え、その半分以上を海外で育ってきた彼なりに、何かを感じたり考えたりするきっかけになるかもな。よし、読ませてみよう。
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同い歳の作者がどのように生きてきたのか、興味深く読んだ。そして海外に興味を持っている娘に誕生日プレゼントとして渡した。
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著者ヤマザキマリさんの「国境のない生き方」を読み「教養」とは何かを自分の中で問い、考えさせられた。
この本を振り返ったとき、わたしは自然と「教養」というキーワードに多くマークをつけていた。
今まで、教養という言葉を使ってきたことはあるけど、いざ「教養」という言葉と向き合ったときに、意味を理解し使い分けてきていないことに気づいた。
教養という言葉は下記のように定義されている。
英語では「culuture」「education」で表現されているようだ。
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教養(きょうよう)の意味 - goo国語辞書
きょうよう【教養】とは。意味や解説、類語。[名](スル)1 教え育てること。「君の子として之 (これ) を—して呉れ給え」
dictionary.goo.ne.jp
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わたしは、この本を読み終えて、自分なりに「教養」とは何かを咀嚼してみた。
「教養」とは
自分の目や耳で物事を捉え、考え、経験をして、そこで得た知識が自分の生きるボキャブラリーとして登録されること。そして、あらゆる物事を「生きるボキャブラリー」を総動員して捉えること。
先ほどのリンクの辞書に「創造的活力や心の豊かさ」という定義がある。
これは、知識をたくさん得ることだけでなく、そのたくさんの知識が自分の思考をつくり、その思考で物事が捉えられることが心を豊かにするのだと思う。
教養は知識ではなく、自分の経験から生まれる。
他人から見聞きした情報ではなく、他者との議論や対話から気付きから生まれる。
例えば、同じ物語で、「心理描写や情景の説明がありわかりやすい文章」「セリフだけで展開される文章」どちらが良いだろうか。
これは、もちろん好みの問題であると思う。
でも、わたしは後者を読み解きたいと思う。
「なぜ、主人公はあのセリフを言ったのだろう」
「そのとき、どんな風に情景が見えたのだろう」
そんな風に想像したい。そして他の人の感想も聞いてみたい。
想像力を膨らませられるように、自分の教養を身につけていきたいと思う。 -
お子さん3人を全員、東大理Ⅲに入れた「佐藤ママ」が話題だが、ご本人のテレビ出演での話を聞いてみれば、どういう人生を設計するかの一つの冷静かつ現実的な選択だった。努力できる範囲の選択はを自分でコントロールしようとするその価値観は、学ぶべきところがあると思った。◆翻って、この本の著者、ヤマザキマリさんは、お母さんの敷いてくれたレールが「大自然と旅、そして書物が、娘を育むための大事な要素」というもの。「世間の壁や経済的困難に直面することになっても惑わされない意志が身につくよう育てよう、まずは世界の、地球の広さを教えてあげよう、というのが教育方針だった」。世界をめぐる旅と、その折々に読み影響を受けた本で、著者の半生を振り返る一冊。◆著者はもちろん、映画化もされた漫画 『テルマエ・ロマエ』 の作者。彼女がなぜあの漫画を生み出すことができたのかも、この本を読めば、なるほどと思わされる。イタリア、温泉、漫画、のどれもが、彼女の人生を形づくっていたのだ。◆各章には、人生のエピソードとともに、必ず「本」が紹介される。したがって、ヤマザキさんの経験に驚いたり、感心したりするだけでなく、説得力のある読書案内として読むこともできる。彼女の語る人生への深い考察は、この本を、表紙の楽しげなデザインよりもずっと重みのあるものにしている。(K)
紫雲国語塾通信〈紫のゆかり〉2016年2月号掲載 -
①マリさんのお母様のキャラの濃さ。母娘共に、グローバリストというかコスモポリタンな人だなぁと感じた。②マリさんがとにかく熱血で体育会系。自らの人生を自分で切り拓いている様子がかっこいい。③教養を学ぶ意味が、第5章(p.113)に凝縮されている。④アンチの哲学、『暮らしの手帖』イズム に感動。/再読していて「お母様、根明で羨ましいなぁ(自分はこうはなれないなぁ)」と圧倒されていたけど、次作の「仕事に〜」でその背景について触れられていて、誠実だと感じた。職場の先輩の勧めで読んだのがきっかけ(激烈感謝!!!)
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ヤマザキさんの漫画しか読んだことなかったけど、ご本人の人生もすごくおもしろい!
海外とか行きたくてもそうそう行けるものでもないから、本当にうらやましい。14歳でヨーロッパに行けるなんてその環境が特殊。 -
Audible にて。
テルマエロマエの作者さんのエッセイ。
テルマエロマエを描くために古代ローマに詳しくなったのかと思っていたが、もともとイタリア暮らしも長く、古代ローママニアだったとのこと。
気軽に読めるけれど、あまり面白いとは思わなかったかなあ。 -
どんな人生を送るとテルマエロマエの様な凄まじい作品が生まれるのかがよくわかった
著者の転機は14歳の一人ヨーロッパ旅行だと思う
自分をしか頼れない環境だからこそ得るものはとても多かったのだろう
自分は全然リスクを負って生活してこなかったのでこういう体験は羨ましいというか憧れる -
『単純に地球があって、太陽があって、この環境の中で生きていける生命体として、私たちは命を授かったのだから、まず「生きてりゃいいんだよ」これが基本。
生きてていいから、生まれてきたんですよ。』
ヤマザキマリさんは漫画も他の著者も見たことがなく初見。
この本で本当に大好きになってしまった。
心が洗浄される宝物箱のような本。
私もこんな素敵な感性の人になりたい。
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若いころからの類まれなる行動力、超ポジテイブな考え方、人との出会い、などびっくりなことばかりでした。現在はコロナ禍で無理ですがヨーロッパへぜひ行きたいと思いました。
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筆者はイタリアを始め、さまざまな国で生活や旅をしており、色々な人と出会い、たくさんの本を読み、とても激しい人生を送ってきた。
死を思うほどのどん底まで落ちた辛い時期もあったが、それを乗り越え、「月がきれい」と日常や自然の美しさを幸せに感じられるほどの喜びを手に入れた。
最後の章の文章がとても心をうった。この文章は何度も読み返した。
『だから思うのですが、みんな、持っている地図のサイズを変えてみたらいいと思うんです。基本にする尺度を変える。
自分が暮らしている町でもなく、国でもなく、自分が生きているこの地球、この地球で生きているありとあらゆる生き物、そういうすべてを含んだ宇宙、そこまで地図を広げていったら、ものの考え方や見え方も変わるんじゃないか。
単純に地球があって、太陽があって、この環境の中でいける生命体として、私たちは命を授かったのだから、まず「生きてりゃいいんだよ」。これが基本。
生きてていいから、生まれてきたんですよ。
それなのに、なぜ生きていくのかとか、仕事がどうとか、人間関係がどうだとか、私にいわせれば、そんなものは、あとからなすりつけたハナクソみたいなものです。』 -
こんな風にポジティブにものごと考えられて行動できる人
には、なれないだろうなー(笑) -
14歳の一人旅のエピソードが印象的。守られていた世界を出て、誰にも頼れない状況でこそ、人は自分で考えて行動するし逞しくなる。私自身、これまでの海外一人旅で感じたこと、経験したことが今の自分をつくっていると実感する。日本にいると均一的な価値観に気づかぬうちに流されてしまっているところがあるから、ヤマザキマリさんの『地球規模で生きる』ことを時々思い出したい。
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ヤマザキマリさんもハウサーだったのか。遠い異国で、まったく違った生活をしていても、同時代。
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自分のスケールの小ささを、改めて感じさせてくれる本。マルコ爺さんとの出会いは本当に奇跡!ガレリア・ウプパの雰囲気を感じてみたくなる。
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話題の漫画家によるエッセイです。この本を読むまで、ヤマザキさんの経歴がこんなにもユニークである事は全く知りませんでした。10代で日本を飛び出してからイタリアに渡り、その後再婚してからは、世界のあちこちに居住されていて、漫画家として大成されたのは、そんなに昔ではないという、中々波乱万丈な人生を歩まれているんですね。
日本にしか住んだことが無い自分ですが、最近の日本にはとても息苦しさを感じているので、この本を読んだら少しだけ気分が晴れるような気がしました。
今の日本の事を、「コミュ障」という言葉で過剰に自分を防衛して、他者との回路を断ってしまっては勿体無い。と書かれていたこと、本の題名の様に思ったことはイタリアに渡り、アカデミアで色んな人々と親交を深めたことがきっかけらしいです。
また、本文中に良い女のお手本に、須賀敦子を上げていて、これは本当に納得。でも、この本には実は須賀敦子は毒舌であったと書かれていました。文章から受ける印象と全然違うのは、多分イタリア在住で鍛えられたのだと分析していた部分が面白かったです。
その他にも、兼高かおるになりたかった。と書かれていた部分も、個人的には大いに共感をしてしまいました。あの旅番組は今、見たらどう思うんだろうか。民俗学的な面白さがありそうです。
また、TV番組とは面白いところだけを詰め込んだパッケージ。メディアは一部分しか伝えないし、見ている人を基本甘やかす。という記述にもドキッとしました。
若くして異国に渡って孤軍奮闘しながら、人生を歩んできた方はやはり、ぬるま湯社会に浸かっている人々とは、人生や物事に対する接し方や考え方が違うし、読んでいて刺激と羨ましさが、こみ上げてきてしまいました。 -
ローマ人をネタにする女性はどこか飛んでいる。話には聞いていたが、波乱万丈な人生を送っている。
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ヤマザキマリ氏の世界各地で生きてきたことを記した自伝。若い頃から枠(レール)に囚われず、失敗も数多くしてきたから、考え方に説得力がありました。
地球規模ではグローバル化とか叫ばれていますが、それとは立ち位置か違う、国や場所、慣習等にボーダレスな生き方に著者の半生を通じて触れられました。