情報の「捨て方」 知的生産、私の方法 (角川新書) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
3.04
  • (1)
  • (4)
  • (17)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 99
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (143ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ・みんなと同じ情報しか得られていなければ、みんなと同じ「判断を下したり行動を起こしたり」という結論になる


    ・安い、だからこそ食べ続けない。  それはなぜか。安い物を毎日食べていると、その金額が当たり前になってしまうからです。ランチに1000円どころか500円を使うことも贅沢だと感じるようになってしまいます。


    ・それでも、東京・日本橋にある立ち食い蕎麦屋「そばよし」の蕎麦だけは、立ってでも並んででも食べたいと思っています。それほど美味しい。  この店の蕎麦は出汁が絶品なのですが、それもそのはずで、経営しているのは鰹節問屋。この「情報」は、私が社外取締役を務める銀行(東京支店が日本橋にある)の役員から入手したのですが、精度は確かなものでした(これもまた、お試しあれ)。


    ・この10年間で触れられる情報の量は圧倒的に増えました。しかし、それに対峙する人間の処理能力が向上したとはとても思われません。そんなに進化するはずがないのです。では、努力で情報量の増加にキャッチアップできるかというと、それも不可能でしょう。


    ・高度情報化社会で人間にできること。それはまず、触れる情報を選抜することです。


    ・1日に何度もニュースをチェックするのは、情報に追われている証拠。かといって、全くチェックしないのは、情報に対する感度があまりにも低すぎます。  私の場合は、朝と夜の2回、ニュースをチェックしています。  朝はたいてい、国際ニュースを中心に読んでいます。夜間、国内ではニュースが生まれることがほとんどない一方で、海外では様々なことが発生しているからです。朝は、日本が夜のうちに海外で何があったのかを確かめるのに適しているのです。


    ・だから、いい情報を多く得たいなら、多くの人と仲良くなることです。飲み会なんて時間の無駄と思っている人は、考えを改めるべきでしょう。さあ、どんどん飲みに行こう。


    ・「あれ? 面白かったことは覚えていても、内容をきちんと覚えてない!」  よくある話だと思います。  その理由は単純で、そもそも「後で他人にその面白さを伝えるために観たり読んだりしていない」からです。だから物語にのめり込んでしまい、全体感を把握できないのです。


    ・原稿の棒読みは仕方ないとしても、社会人たるもの、笑いのないプレゼンだけは避けなくてはなりません。


    ・だから、手に入れられるかどうかわからない仕事関係の情報を追い求めるよりは、仕事とは無関係の情報を集めたほうがいい。  たとえば、エンジニアなら園芸に、経理マンなら仏像に、国語教師ならロケットに、消防士なら深海生物に、薬剤師ならルネッサンスに、パティシエなら遺跡になど、テーマを決めて、入門書を読むところから始めてはどうでしょうか。


    ・何かをするには、何かをしないことを選ばないとならないのである。

著者プロフィール

HONZ代表

「2022年 『39歳からのシン教養』 で使われていた紹介文から引用しています。」

成毛眞の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×