銀の匙 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 古い小箱に入っていた銀の匙をきっかけに筆者の幼い日々のあれこれを成長に沿って情景豊かに綴っている。私の幼い頃を思っても、退屈な毎日と嫌な出来事とと、ろくな思い出はない。筆者が特別な人だったんだろうか。多分そうではなく、何の変哲もない日々、目を逸らしたくなるような出来事をも豊かに受け止め、文学へと昇華することが出来た人なのだろうと思った。

  • 面白いとか面白くないとか、そういった評価はそぐわない気がする一冊。
    ストーリーには起承転結がなく、ただ真摯に一人の少年の視点で情景が描写されていきます。
    自分が生きてきた昭和平成からはずっと昔の関東地方。
    なのに、なぜか懐かしいような切ないような想いが湧いてくるのは日本人の血なのでしょうかね。
    恐らく20代の自分なら読みきらなかったかな。
    もう少し年をとったら、もう一度読んでみたい。
    ありふれた日常の、世界の美しさと尊さを今よりもっと実感できそうな気がします。

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著者プロフィール

1885年、東京に生まれる。小説家、詩人。東京大学国文学科卒業。夏目漱石に師事。漱石の推薦で『銀の匙』を『東京朝日新聞』に連載。主な著作に小説『提婆達多』『犬』、詩集に『琅玕』『飛鳥』などがある。

「2019年 『銀の匙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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