ぼくは勉強ができない (文春文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • まずタイトルが秀逸でついつい手に取ってしまう本。その割にかなり前に購入後、眠っていたが今回読了。勉強ができないはずの主人公がかなり優秀であり、そこそこモテる。タイトル詐欺?って思いながら、期待していた内容とは裏腹に学校教育、先生について考えさせられた。当時、自分が学生時代になんの疑問も抱かず普通にやっていた、前にならえ、小さく前にならえ…何それって
    確かに今さらながら感じた。
    洗脳やん。一度も社会に出ることなく先生と呼ばれる大人の考えを刷り込まれる小学生など、確かに考えれば考えるほど、ゾッとする。全ての教師がそうであるはずないが、教師の世界でも、同調圧力はあるし忖度はあるし、やはり学校という場は、この多様性の時代だからこそ見直されて然るべきだ。

  • 文章表現が難しい。

  • もうちょっとで共感出来そうだったけど、あと少しの所で共感出来なかった。特に最終話の角が丸くなる話については皆に向けて言う話かねと。。心の中で思う分には良くても、ちょっとファンタジー過ぎて鼻が白む。こんな事逆に教師から言われたら心を無にする捻くれた子どもだったからかもしれない。赤間さんに僕達はハンデがある分逞しくなれるよ的な感じのをサラっと言って欲しかった。でも、全体を通して主人公は友達になりたいタイプ。この本を通して感じたのは、私に関わってくれた教師は圧倒的につまらない人間が少なかったこと。工夫を凝らして楽しめる授業を与えてくれる教師が多かった。あの頃は教師=大人=万能で有るべき、なんて思っていたが、全ての大人が万能である訳でもなく、自分が教師達と同じ年齢になって、尚更、自分の未熟さを思い知らされる。

著者プロフィール

1959年東京生まれ。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。87年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16年「生鮮てるてる坊主」で川端康成文学賞を受賞。他の著書『ぼくは勉強ができない』『姫君』『学問』『つみびと』『ファースト クラッシュ』『血も涙もある』他多数。



「2022年 『私のことだま漂流記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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