波の手紙が響くとき (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) [Kindle]

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#SF

感想・レビュー・書評

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  • 音響工学を題材にした連作短編SF
    音とは波だが耳を通すと情報として感知できるふしぎを
    娯楽作品として調理仕上げた作品群
    音楽ではなく音響工学であり
    なぜヒトの目は前にあって耳は両側にあるのか
    音量の大小だけでなく高低によって距離を測れるのか
    視覚との伝達や脳内処理での補正処理で何が起きるか
    というような
    普通に暮らす分にはどうでも良いが
    どうでも良いからこそ面白がれる向きにとっては
    面白い素材で面白い
    ただSFアイデアとしては良いけれども
    どうでも良いと思っているひとにも
    へえーと思ってもらえるほど娯楽作品として豊かか
    というと些か物足りない面はあり
    SFなのだからこのようなものなのであり
    ミステリのトリックとして使うとか
    学問に興味を引く導入とし使用するなら
    異なる加工をするはずだと言われれば
    そういうものかもしれないがと
    SFの熱心なファンではないひとは思う

  •  これはSFなの? と言うくらい当たり前の日常の延長線上にあるすてきな物語。すてき。
     確かに技術面において未来だし、それを受け入れる社会を考えるとSFなのだけれども……いやSFって、宇宙とか行かなくてもいいんだ、元来こういうものか、となんだかしみじみしてしまった。

     いやはやすごい波の手紙である。 

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著者プロフィール

1973年徳島県生まれ。ゲームプランナー、シナリオライターとして、「トリノホシ ~Aerial Planet~」(日本一ソフトウェア)などのコンピュータゲームの開発に携わる。2012年「プロメテウスの晩餐」で第3回創元SF短編賞優秀賞を受賞。「筺底のエルピス」シリーズ(ガガガ文庫)、『波の手紙が響くとき』(早川書房)など、緻密に練り込まれた世界観とサプライズ溢れる展開で常に読者の度肝を抜く。「このライトノベルがすごい」や「SFが読みたい!」などに作品をランクインさせるなど、ジャンルを横断してその去就が注目されている。

「2017年 『おそれミミズク あるいは彼岸の渡し綱』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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