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感想・レビュー・書評
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強くなりましたね。将子ちゃんもたぶん強くなるんだろう。この新入生は何か抱えてるな。一堂さんと同じものじゃないかなと思う。
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二人だけの会話というのがある。
実際の会話ではない。
言葉が無くてもお互いの心がわかり、
その意図や思考が見える状態。
同じ高みを目指した者だけがたどり着く、
静かな場所だ。
スポーツだけでない。
いろんなところでそれは起きる。
人知れず心を配ってきたこと、
心砕いてきたこと。
誰もやってないだろう。
それでも自分のこだわりで、
かたくなにひたすらに積み重ねる。
そんなある日、ふとそこに他者がやって来る。
お前もか、嬉しくなる。
けれど時に、あるいは大体において、
その相手はライバルだ。
待ちわびた相手であり、
倒さなくてはいけない相手でもある。
自分がやってきたことは正しかったのか。
あるいは相手がはるかに自分を越えていくのか。
相手の中に自分の姿を見い出し、
言葉にならない会話を交わす。
静かではあるけれど、激しく熱く。
束の間の来客を喜び、次の瞬間には打ち倒す。
高みを目指すことは、
救いのないことかもしれない。
孤独で悲しい試みかもしれない。
でも決して独りではない。
それを見ている人がいる。
そこを目指すひとがいる。
自分と同じように、自分がそうであったように。 -
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