起業のファイナンス 増補改訂版 [Kindle]

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  • 日本実業出版社
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感想・レビュー・書評

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  • 必要事項だけ読んだ、読み直し必須。良書。

  • かなり為になる。

  • ファイナンス実務に携わるようになった2011年頃に読んだ本。2014年に増補改訂完全版が出ていたので書い直して改めて読んでみた。
    結論、実務に数年携わった人間が読み直すという目的でも非常に優れた一冊。
    駆け出しの頃には分からなかった論点も、今なら理解も深まるし、分かったつもりになっていた論点も、棚卸的に整理された。

    駆け出しのファイナンス実務担当者は勿論のこと、実務に携わって数年経過した人間にもおすすめの一冊。

  • ベンチャーキャピタルファイナンスの講義を取れず、独学の為に読了。スタートアップの上場を見据えた資本政策やストックオプションの取り扱い方、コーポレートガバナンスについて実務家視点で簡潔に説明されていて読みやすかった。本書を読んで即実践で使えるようになるわけではないが、スタートアップが陥りやすいファイナンス上の失敗や実情について触れることが出来た。著者の続編「起業のエクイティ・ファイナンス」も読んでみたい。

  • 起業系の本では名著的な存在になっている本
    起業したいわけではなく、仕事柄ベンチャーファイナンスへの理解を深める必要があったため読んだ。

    関連用語の解説はもちろん、ベンチャービジネスの全体像が体系的に解説されている。
    いわゆる教科書的な説明に加え、実務家目線での注釈(実際はどうだ、とか、なぜそうなっているとこうだからだ等)がとにかく豊富かつわかりやすい。
    初学者が読んで疑問となる点もことごとく先回りして解説されており、今世の中を席巻しているベンチャービジネスを見通す上で大きな武器を得られたと感じた。

    最も印象的だったのは、結局は不確実な中で信用を得て、戦略的に好循環を回せるような人間力である、という点。
    様々なステークホルダーがいる中で、みんなの利害関係を見ながら信用を得て、かつ自分たちの取り分もしっかり確保する戦略性がモノをいう世界。
    その中で好循環を回すためにお金の動きとその仕組みの理解が不可欠であり、ファイナンスを学ぶ理由はここにあるのだと理解した。

    【メモ】
    ・日本は人材の流動性が低く、企業特殊的能力の比重が高くなる。一方で独立して様々な起業のやり方を見てきた人は、その経験を生かしてベンチャーにも的確なアドバイスができる。
    ・ベンチャーを取り巻く社会は様々な主体が関与するオープンな生態系。今後、こうしたフリーエージェント的な役割を果たす人たちは確実に増えていく
    ・なぜM&Aをするのか→時間を買うため、イノベーションのジレンマを乗り越えるため、補完し合ってよりいいビジネスを生み出すため
    ・VCのファンドは通常7年から10年程度の期間設定、それまでに上場するのがゴール。上々時は過去2期分の監査が必要で、前々期の開始時の残高確認が行える必要があるので、相当前から準備が必要
    ・上場すると資金は調達可能だが、短期的利益が重視されるなど経営のダイナミズムが失われるデメリットもある→だから時価総額数兆円になるまで上場しないGとかFもいる
    ・ケインズ「人間が不確実性のある未来に対して投資を行うのは「アニマルスピリッツ」のなせる技である」
    ・計画通りに物事が進むわけない世界なので、いけてるベンチャーの要件は「イケてるソーシャルグラフの中に潜り込んで、自分の必要をかなえる能力(資金を出してくれる人にたどり着いたり、人材を見つけ出したり、営業で成果を上げる能力があること」
    →これは自分たち個人にも当てはまること
    ・クリフ:ストックオプションの付与後、一定期間行使できない期間
    ・ベスティング:行使できるようになっても、段階的にしか行使できる割合が増えていかないこと
    ・持株比率→50を超えると普通決議で思い通りな意思決定ができる。3分の1あれば会社の重要な方針(募集株式の事項や事業の譲渡など)を決める特別決議の拒否権が得られる。
    ・時価総額が高く、安定株主の持ち分が高いほど、リスクの高い領域にチャレンジする余力も大きい。だから、ベンチャーにとって上場は足かせにもなり得る。
    ・優先株式:米国のVCはほぼ優先株式で投資している。日本では「種類株式」という有利な条件付きの株式を発行することで優先株と同様の内容を実現しようとしている
    ・優先株式は、投資時の不安を解消する役割を担うことがある。経営者にとっては十分な儲けがあるEXITでも、そこそこの価額で出資した投資家にとっては損になるケースもある。そうした際にポンポンEXITされると困るので、優先分配権を付与したり、追加出資先の評価額との加重平均株価で株式数を調整したりする。
    ・株式会社の原則は、株主と経営者が異なること。しかし現代は「優秀さ」が「金の力」を凌駕する大革命が進行しているとも言える(金がないけど優秀な人でも大株主になれるから)
    ・株式は経済的権利と同時に議決権でもあるため、ファイナンスとガバナンスは表裏一体である。株主と経営者等、企業の関係者が全員ハッピーになっている未来をイメージし、そのためにすべきことをすり合わせる仕組みこそがコーポレートガバナンスである。

  • 読み始めました

  • 丁寧に、それでいて必要なことにきちんと説明がなされていて、痒い所に手が届くような書籍。
    起業するなら一度は目を通しておいた方が良いと思われる一冊。

  • なんとなーく理解していた投資のお話がまとまっていてわかりやすかった。もちろんお金も大切だけど、結局のところお金じゃなくてアニマルスピリッツと人です!

  • 2018年9月⑥

  • また引っ張り出して再読すると思われる

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著者プロフィール

マザキ動物専門学校非常勤講師。一級愛玩動物飼養管理士。
1997年よりウェブサイト「飼鳥情報センター」を運営。
欧米の鳥類獣医学や科学的飼養管理情報の収集、研究と普及に努める。
弊社『鳥ぐらし』企画監修ほか、『幸せなインコの育て方』(大泉書店)、
『ザ・インコ&オウム』(誠文堂新光社)など著書多数。

「2022年 『とりのほんね 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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