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雷や地震が好きで、天気がどう変わっていくのかが分かる、「本当のことを知っている」少し変わった少年・夏目礼智(らいち)。小学校四年生になりクラス替えが行われ、クラスメイトになった、問題行動が多く礼智をいじめる乱暴な鈴木哉(はじめ)、「みんなの知りたいことを知っている」しっかりした委員長の今林慎一郎、礼智のことが気になっている女の子らしい犬伏珠美(いぬぶしたまみ)、思ったことをハッキリ言う賢い女の子の葛木艶子(かつらぎつやこ)と、いつも彼女についている巨漢の合田清(あいだきよし)、楽観的で少しおバカな北村、たちと同じ班になる。
大人も言っているほど大人でないと気づいたり、逆に子どもにはどうしようもないことが社会にはあったり、子ども目線の世界が生き生きと描写されていて良い。児童文学っぽくもあり、やっぱり吉野朔実独特の感性も光っていて、大きな事件は起きないけど子どもにとっては十分大きいんだよなぁ…と思ったりする。 礼智くんのお母さんも少し変わっている、一ヶ月に一回学校を休んでもいい日(「もしもの日」)を礼智くんに与えるシステムが好き。