吹いていく風のバラッド [Kindle]

著者 :
  • ボイジャー
3.00
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 16
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (163ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 短編小説の断片を28話並べたショート・ストーリー集。いつものように、現実にはとてもいそうもないタイプの女性が何人も出てくる。新聞を読んでいる旦那をいきなり射殺する奥さんの話はもっと続きが読みたかった。

  • 連続しない、いくつもの美しいシーン。
    そこに吹いている、すべて違う風。
    そして、コーヒーは2杯だ。

    長さとしては長編小説だが、一続きの物語があるわけではない。
    「あとがき」が簡潔に説明しているように
    エッセイのような、小説のような、様々に印象的な鮮やかなシーンを、前後の文脈なく、28編、集めている。
    ごくささやかな共通項として、どの掌編にも風が、あるいは風の気配がある。
    夜の、ビジネス街の、電話ボックスの、大きな公園の、少年の、別れ話の、プールの、汚染されて住めなくなった島の、その風。
    風にはコーヒーがよく似合う。
    できれば、たっぷりと2杯だ。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始める。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『日本語の外へ』『万年筆インク紙』『珈琲が呼ぶ』『窓の外を見てください』『いつも来る女の人』『言葉の人生』ほか多数の著書がある。

「2022年 『これでいくほかないのよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

片岡義男の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×