万能鑑定士Q:推理劇全16幕 (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 前から順に読み進めていると
    ソメイヨシノ事件だのJAOの駒澤だの知らない単語が繰り返し出てきた
    原書の発売順に読むのが前提ならそのように並べて欲しかった

    以下読んだ順に
    推理劇Ⅰ
    宝石鑑定事件
    宝石鑑定トーナメントからイギリスに行ってグレー生地暴くまでなかなか飛び回って、自動車に襲われかけた莉子を救う小笠原とかなかなか見事
    新シリーズ一本目としてはいいスタートのように思った
    コピアの底しれなさも良かったし

    推理劇Ⅱ
    古書オークション事件
    ガチで閉店しちゃった
    しかも記者との接触は禁止
    そんなの後から言うかよ
    だいたい潜入捜査系はあまり好きじゃない
    前に秘書やったときもそうだけど給料はもらってるみたいだからいいのか?
    ただまあ解決に至る展開は割と好き
    瀬戸内海に行ってからのスピード感から007に到達するまではなかなかだったと思う
    それでオークション会社側が莉子をあっさり手放すのかというと…そのためのあの現場と乖離した役員の登場だったんだろうけど

    推理劇Ⅲ
    地中海周遊
    規模は大きいけどまた店を長期に渡って閉める展開
    うーん…
    ゲストのカップルは悪くないけど、わりと最後に行くところは決まってるってのがわかりやすくてイマイチだった
    隕石でどの程度儲かるのか、作り続けたらいつか採用されるって思えるのか、なんかしっくりいかない

    短編集Ⅰ・Ⅱ
    小笠原と莉子の関係が近づいたきっかけとして知らない事件名が並べられる
    どうやらもっと前に読んでおくべきだったらしい
    短編だと遠回りもなくキリッと締まるのでスラスラ読めた

    推理劇Ⅳ
    コピアと対決
    オールスターっぽい展開だけど、なんかごちゃごちゃしてる
    お祭り感あって、終劇もきれいで、終わらせるつもりだった感かなりある
    そのかわりコピアがしょぼくなった
    なんかつまらないメタ発言するし
    ライオンの声聞いて驚いて逃げ出す華蓮萌え

    短編集の2で出てきた津島瑠美が推理劇の4で結婚
    作中人物がなかなか歳をとらないせいで時間の経過がつかめない
    桜の季節に故郷に引き返して、そこで男を捕まえてもう結婚までこぎつけたのだろうか
    大事件がわりと頻繁に起こってるけれど、ずっと莉子は23歳で小笠原は26歳
    2人の未成熟で初々しい部分を維持したいためだと思うけれど、かえって不自然だと思う
    作中で触れられる現実世界のものごとはちゃんと時代の変遷を経ているのに
    作中でもせめて2年や3年くらいは時間が流れてもいいと思う

    人気長編で主人公が成長しないわけにはいかないと思うけれども、そのために莉子をいったんマイナス思考に落とし込むみたいな手法が繰り返されてるような…
    おかげでミステリ部分に集中できない

    船の上で通信できるiPadはどういう契約なんだろうか
    WIFIモデルしか持ってないので興味ある

    探偵譚
    真・コピアと偽札事件
    あんなに丸く収まったように終わらせた推理劇で八重山での生活が早くも破綻
    まあ、編集や出版サイドの都合で終わらせられなかったシリーズを無理やり再開ならそうするのか
    お盆が来てまだ二人は年を取らない
    一体作中では何年経っているのか
    まあ真・コピアは底が知れない感じでよし

    謎解き
    中国コピー品事件
    またいきなり3ヶ月留守にしてる…
    波照間島に何ヶ月かいて、東京に帰って…
    そりゃあ報酬は出るんだろうし名前を知られもするんだろうけど、固定客はつかないだろ…
    近所のお客さん相手には無償だったりしてるし
    洋上鑑定のトリックは面白かったけれど、後半のアジトの件はイマイチ…
    導入のアクションシーンで暴いた施設と比べてもなんだか
    週刊角川のスタッフがどんどんいい味出してきてるけれども、シリーズの続刊は角川書店刊ではなく、小笠原も退社するとか
    なんだかなあ

    合本版で一気に読んだし、読む価値があると思って買ったけど、続きは読まないかな
    いい思いをしそうにない
    添乗員αのほうは出たら読むでいいや

著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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