- Amazon.co.jp ・電子書籍 (349ページ)
感想・レビュー・書評
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【 #書籍紹介 】 @BizHack1
「実際のビジネスには役に立たない」と思われている方も多い #経営学 を思考の軸に過ぎないとし、使う・使わないを読み手に委ねてくれる本です。
こういう本で知を得るのは良いかもしれません。
#ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学
https://amzn.to/3boyZ4j
2021/10/31詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
だいぶ読むのに時間がかかったが、興味深い内容で面白かった。
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面白かった。有名な経営本著者、経営者の理論を紹介するのでなく、「経営学」の最先端、つまり、アカデミックな研究結果を徹底的に分かり易く解説してくれる良書。海外の経営学PhD(MBAじゃないよ)を取りたい人にもオススメ。
沢山メモメモ。
リアルオプション理論:将来の市場リスクが大きいなら、当初計画の4割とかで始め、上手く行ったら増資、ダメなら4割のダメージで徹底すれば良い。まだ判断つかなければ、そのまま続ければいい。これは投資以外にも使えそう。
知の探索:時間的・地理的・内容的に遠いところから得た知。
トランザクティブ・メモリー:組織に必要なのは、whatではなくwho knows what。Face to Faceコミュニケーションで形成される。
本当のブレスト:まずは個人がバラバラにアイデア出しし、それをぶつけ合う。
スパイキー・グローバリゼーション:VC投資のような情報集約的で人的交流を必要とするビジネスの国際化は、国と国でなく特定の地域間で生じる。イスラエル(バイオベンチャー)とニュージャージー州(医療産業)。強い多国籍企業が世界中の市場を支配しているわけではない。
AAAフレームワーク:集積agglomeration 、適応adaptation 、裁定arbitration 。スパイキー・グローバリゼーションの裏付け。世界が完全にフラットではないから、特定の国に集積するし、特定の国に合わせて適応するし、国の間の格差を生かして裁定する。
タスク型の人材多様性:デモグラフィー型の人材多様性(性別・国籍・年齢)は逆にマイナス。
フォルトライン:組織内グループの境界線。一定割合の女性だけ入れるのは悪手。性別・国籍・年齢を一気に複雑化させることでフォルトラインを消す。
イメージ型の言葉:手を貸す。助けるはコンセプト型。ビジョンを浸透させ易い。 -
最先端最先端、世界世界って連呼するのがものすごくうっとうしい。タイトルで宣言しちゃった手前しかたないけど、とはいえそこまでなんども言わんでも…という気がする。
内容的には、確かに主に2000年代以降の研究成果を広く紹介しており、(ビジネススクールで学べないかどうかはさておき)比較的新しい知見に触れられるようになっている。なるほどそういう研究・論文があるのかといろいろ発見もあった。 -
経営学は科学???科学的なアプローチを目指しながらも有用性追求も??ブルーオーシャンが理論?科学になりたがる経営学の自己レビューのような本でした。行動経済学などの経済学の亜流に感じてしまう。でも、コンパクトに著者が言わんとしていることわかりました。経営学でPh.Dはいらんでしょ。実践せいって思っちゃいます。
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経営学に関する本の中では自分至上最高の本です。ビジネス書ではなく、経営学の入門書の位置づけだと思います。福祉がメインの私にとって、研究と実務の乖離はこの本で語られていたものと似ていると思いました。福祉のテキストも代わり映えがなく、かといって最新の論文では参考になるものもない。そしてその論文が数年後、テキストに載ることもほとんどない・・・。違う分野ながら共感的に読むことができました。
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個人の仕事への活かし方としても、より広い意味の知的好奇心の面でもワクワクがたくさんある一冊。
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「イノベーション」「リーダーシップ」「ダイバーシティ」等、企業にとって不可避なテーマに関する最新の経営学研究のポイントをわかりやすく解説したビジネス書。
世界の経営学研究の最前線では、統計分析を基本とした手法により、例えば「真に『グローバル』な企業はほとんど存在しない」「世界はフラットではなくスパイキーである」「ブレストはアイディア出しには非効率」というように、これまで常識とされてきた考え方の科学的検証・反証による新たな知の探究が進んでいる。それらはMBAのような実務教育ではなく、研究に専門特化した
学界での動きであるが、実際のビジネスにおける「思考の軸」となる有益なものも多い。
前著「世界の経営学者はいま何を考えているのか」同様、ともすれば難解になりがちな最先端の論文のエッセンスを織り込み、視点が偏らないよう配慮しつつ、単なる学説紹介に終わらず、著者自身の見解や日本企業への提言なども述べられているのは、本書でも解説されている「知の探索」と「知の深化」を、著者自身が実践しているということなのだろう。それにしても知的好奇心をくすぐる面白さとわかりやすさは、「日本経営学界の池上彰」といってもよいのではないかと思う。