小説 秒速5センチメートル (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 小説を読む前に先に映画を観た。世界観が美しかった。
    本作品もCGを活かした映像美という新海作品の強みが光っていた。キャラクターの心情が上手く表現されており、キャラクターの台詞や言葉選びも美しく、まるで映像で見る文学作品の様だった。

    映画はさておき、小説だ。
    私が本書を購入したのは、作者が文章でどのように表現しているのか、知りたかったからだ。いや、正確には分かっていた。
    なるほど、小説も映画同様、美しい。

    何故こんなにも言葉一つ一つが美しく、胸にジンワリと溶け込むのだろう。きっとその答えはレトリックだ。そして、オノマトペもふんだんに使われている。

    しかし、彼は決して表現を深く考えながら書いていない気がする。彼は感性が豊かで、まるでセンスの塊なのだ。キャラの心情をよく理解し、愛しているからこそ成せる技なのだ。
    彼の本業はアニメ映画監督だが、小説家としての彼の真髄を見た気がする。
    私は「君の名は」よりも評価されるべき作品だと思う。
     

著者プロフィール

1973年生まれ、長野県出身。
2002年、ほとんど個人で制作した短編作品『ほしのこえ』でデビュー。
2016年『君の名は。』、2019年『天気の子』、2022年『すずめの戸締まり』公開、監督として国内外で高い評価と支持を受けている。

「2023年 『すずめの戸締まり(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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