2016年1月公開。
雑誌に実話系怪談の連載を持つ小説家の〈私〉(竹内結子)は、読者である女子大生・久保(橋本愛)から一通の手紙を受け取る。それは、自分の住むアパートの和室から度々聞こえてくる奇妙な音についての、相談の手紙だった。
小説のネタになると考えた〈私〉は、久保と共に調査を開始。アパートが建つ土地にまつわる因縁を追って行く。
心霊現象を扱っていながら、登場人物たちが心霊現象を信じていないのがすごいと云うか、百歩譲って信じていたとしてもものすごく冷めた目で見ているんだな~という印象でした。
一連の怪異を追う〈私〉と平岡(佐々木蔵之介)は共にプロの作家であるためか、創作の題材を取材しているというスタンスを崩さないんですよね。久保さんを助けたいとか、原因となっている霊を鎮めたいとか、そういう人情に訴えかける要素が感じられない。
あまりにも淡々としているので、怪談の核心に迫っているという感じがそんなになくて、「実は昔ここでこんなことがあったんですよ」「あ、だからか~」ってなんかずっと納得していました。
怖いか怖くないかで言えば私は怖くなかったです。だって全部原因と理由があるからね(因縁と因縁が繋がる瞬間はめっちゃ爽快)。
祟りの範囲が「話したらアウト、聞いてもアウト」くらい広くなってしまうと、じゃあもうどうしたらいいんすかね!!!?と軽く逆ギレを覚えてしまうのですが、一番関係なかった平岡の編集者が一番怖い目に遭ってて気の毒でした。