愛しき人生のつくりかた [DVD]

監督 : ジャン=ポール・ルーヴ 
出演 : アニー・コルディ  ミシェル・ブラン  シャンタル・ロビー  マチュー・スピノジ  ジャン=ポール・ルーヴ 
  • アルバトロス
3.60
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本棚登録 : 46
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4532318410753

感想・レビュー・書評

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  • 手放しで感激しました。三人の主人公それぞれの姿に、人生って、過去、現在、未来の絡まり合いで成り立っていくんだなあ、と、実感し、感傷的だけど暖かい気持ちになった映画です。

    夫を亡くし、自身の体調不良もあって、実の息子たちによって不本意にも老人ホームに入れられた祖母のマドレーヌ。
    孫のロマンは大の仲良しで互いの最大の理解者である祖母を日々見舞いながら、小説家を目指してホテルの夜勤バイトをする日々。
    マドレーヌの息子にしてロマンの父であるミシェルは、40年勤めた仕事を定年退職し、第二の人生をどうすべきかというところで妻ナタリーとの間に距離が出来、悩んでいる。そこに加わる父の死と残された高齢の母への心配。

    ミシェルのある行為をきっかけに、マドレーヌはたった一人で老人ホームから姿を消してしまいます。彼女はどうしようもできなかった過去を胸に、生まれ故郷に向かったのでした。
    母親が突然失踪して子供のように大泣きしたけど、関係に悩む妻を一人残しては動けないミシェル。
    ロマンは父の分まで祖母を追いかけ、見つけ出した後は、彼女の過去を輝かせるために、精一杯のことをしました。
    ところが…。

    人生の終焉を前に、心で、身体で、たくさんの過去をたどって慈しむ老年の祖母。
    目前の現実と未来ばかりを意識していたけど、過去をたどることの意義に気づかされることとなる、中年から老年に差し掛かっている父。
    死を前にした祖母の傍らでさえも未来を描く、若い孫。(彼には、祖母の過去に未来から手を差し伸べる優しさはあるけど、身を以て過去をたどるにはまだまだ長い時間があるのです。)

    三者三様の多感で愛情あふれる姿を観ていると、過去、現在、未来をそれぞれが象徴しているようで、その実、多重的な意味で密接に絡まりあっていることがよく分かり、人生って実に奥深いことに改めて気づかされます。

    3世代の主人公がいるので、どの世代の人にとっても、それぞれの立場で心に響く点があると思うので、広くおすすめしたいです。

    くだくだしく書いてしまいましたが最後に。
    エンドロールで、他の俳優さんは
    「Romain/Mathieu Spinosi」と、「役名/俳優の名前」で紹介されていたのに、マドレーヌ役の方だけ、「La grand mère/ Annie Cordy」となってて、「おばあちゃん!?なんかめっちゃいいな!これ(^-^)」と一人で勝手にほっこりしました。

  • あしたは死ぬかもしれない。
    だから何も言わないで。
    人生が一度きりなんて
    でも宝物をもらったわ。それはあなた。
    エンディングの歌詞、良かったです。

    人生には悲劇も別れもあって時々辛いけど、足元をちゃんと見れば幸せは落ちている。
    少しずつだけど、ちゃんと幸せのかけらを拾っていかなきゃなーってこの映画を観てからふと思いました。
    とても好きで憧れだった祖母を一昨年亡くしたから、この孫のロマンのようにおばあちゃん孝行するストーリーを観てるだけでちょっとウルっときてしまう。
    もっと、わたしもたくさん祖母を笑顔にしたかった。
    死ぬギリギリまで新しい経験をさせたかった。
    ちょっとだけそんな後悔もよぎってしまいました。
    そして、ロマンのお父さんのハゲ頭も哀愁漂っていて、あのちょい卑屈な感じも含めて愛おしくなってしまっていい感じ。

    こういう不器用で、出てくる人みんないい人的な話は邦画にもありそうな緩めなテンポななので、ほっこりしながら観ることごできました。

  • les souvenirs(思い出)

  • こんな風に死にたいな。
    私は祖母に可愛がられた記憶がないから、
    祖母と孫のこんな関係は憧れるな。
    ほっこりといい映画だった。

  • 「くるめフォーラム2016」での上映会。
    「愛しき人生のつくりかた」は、パリに暮らす3世代家族が、それぞれ問題を抱えながら、人生を見つめ直す光景をリアルに時にコミカルに描く、2015年仏作品。
    パリとノルマンディーの佇まい、いかにもフランス映画っぽいタッチに、お祖母ちゃん・孫・女性は総じて素敵なのだが、親父世代が自分を見るようで恥ずかしい。

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