はじめからその話をすればよかった (実業之日本社文庫) [Kindle]

著者 :
  • 実業之日本社
3.00
  • (2)
  • (0)
  • (4)
  • (0)
  • (2)
本棚登録 : 51
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (295ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著者が本の中でお勧めしてくれる作品を一通り読んで、それからもう一度読み返したい。

  • 驚くほどに生身の宮下奈都さんがいた。
    『羊と鋼の森』は楽しんだものの、次の一冊には手が届いていなかった。
    ふと手にいれたエッセイ集。
    今後の宮下奈都さんの小説を読みつづけるだろう。

  • ・6/27 読了.同い年の作家のエッセイだった.女性ならではの視点で書かれてることが多いけど、一風変わった考え方も垣間見れて興味深かった.

  • 眼からウロコどころの話では無い。眼から刺身がこぼれ落ちる勢いなのである。
    それも明石の天然真鯛クラスの刺身だ。何の話をしているのかって?
    のぞき見の話である。もちろんイリーガルな意味でののぞき見ではなく、
    エッセイを読むという行為がのぞき見であり刺身なのである。

    作家の先生しかり、芸能人しかり、本人にとっては日々の何でもないあれやこれ
    身の回りのちょっとした出来事や心に引っ掛かること。そんな生きて生活をしていれば誰もが何時でも体験するようなこと。それが、他人の目と言うフィルターを通して語られると、それまで見ていた景色が全く違った風景に映って思わずハッとさせられたり、
    いつもと変わらないはずの景色が少し違った色に見えたりする。

    例えばこの宮下奈都さんのエッセイ集「はじめから その話を すればよかった」である。
    私は宮下奈都さんが3人のお子さんの母親であることを知らなかった。これだけでも物語では伺えないエッセイの良さでありのぞき見であり真鯛なのである。
    この作品が初エッセイ集とのことでこれまでに様々なところに掲載されたものや書き下しの掌編小説などがギュッとつまった宝箱状態・・・いや、豪華海鮮ちらし寿司状態の1冊。中でもお子さんとの日常を綴ったお話が印象に残りました。読んでいて頬が緩むというか愛情と発見と敬いがごちゃまぜに絡み合ったスープのよう、子育てって感情のフルコースなんだなぁと。メインが出てくるのはだいぶ先。透き通ったコンソメが出来るまでにはごちゃまぜのスープが時間と愛情をかけて透明になってゆく。子育ての経験がないので、その渦巻く景色にしばし思いを馳せ、またひとくちエッセイを味わう。

    宮下さんのユニークなお母さんっぷりに自分の母を重ねて思い浮かべてみたりもしましたが、はたと現役のお母さんたちはそこに自分自身を重ねてみたりするのだろうと思い至り眼から刺身がこぼれたのでした。真鯛の。

    他人さまの日常をのぞき見るといううしろめたさと好奇心のせめぎ合い
    なんて蠱惑的で甘美なのでしょう。

  • おとといのセールで購入

    この人の作品はいくつか読んでいるし、嫌いではない。
    でも、これはちょっと・・。途中で何度もギブアップしかけた。 7年近くあちこちに書かれたエッセイを集めたもの、+書き下ろしの短編が収録されている。

    特に辛かったのは、本の解説として書かれた文章とお薦め本の部分。 何を言いたいのかなぁ?非常に饒舌ではあるんだけど、これを読んで、んじゃこの本を読んでみるか、とは思えなかった。
    あとは、おそらく、これは、うん。お風呂に毎日入らない、というのがどーしても受け入れられないんだろーな、私。 

    エッセイストではないのだから、と本を読み終えた。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1967年、福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒業。2004年、第3子妊娠中に書いた初めての小説『静かな雨』が、文學界新人賞佳作に入選。07年、長編小説『スコーレNo.4』がロングセラーに。13年4月から1年間、北海道トムラウシに家族で移住し、その体験を『神さまたちの遊ぶ庭』に綴る。16年、『羊と鋼の森』が本屋大賞を受賞。ほかに『太陽のパスタ、豆のスープ』『誰かが足りない』『つぼみ』など。

「2018年 『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。   』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮下奈都の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×