ジャングル・ブック (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 荻原規子さんのエッセイに触発されて早速「ジャングル・ブック」を読んでみた。幼い頃沢山の本を読んだ割には「ジャングル・ブック」を読んだ記憶はなく,ディズニーのアニメ映画も観たことがなく,こういう話だとは知らなかった。
    しかも,全編が同じ話ではなく独立した短編からなっているとも思わなかった。さらに言えば続編があるようで,そちらにはモーグリの話の続きも載っているらしい。
    1.モーグリの兄弟たち
    2.シオニーの群れの狩りの歌
    3.カー,狩りをする
    4.バンダー・ログの道行きの歌
    5.虎よ,虎よ!
    6.モーグリの歌
    1~6はジャングルでオオカミに育てられた人間の子,モーグリの物語。モーグリはジャングルでも,元いた人間の村でも異分子として弾かれてしまう。
    7.白いオットセイ
    世にも珍しい白い毛皮に覆われたオットセイ,コティックは,仲間が狩りに来た人間によって大量に殺されるのを目の当たりにし,人間のこない安全な島を探し求めて旅をする。
    8.ルカノン
    これもオットセイの話の続き(?)
    9.リッキ・ティッキ・タヴィ
    10.ダージーの歌
    9~10は人間の家に飼われることになった野生のマングースが,人間の家族を助けるために,庭に住み着いているコブラの夫婦を退治する話。
    11.象使いトゥーマイ
    象使いの家に生まれ幼い頃から象に囲まれて育った小トゥーマイが伝説の象のダンスを目撃する話。
    12.シヴァ神とバッタの物語
    13.女王陛下の旗の下に
    14.野営地で働く動物たちの行進の歌

  • キプリングの『少年キム』が好きだったので読んだ。アニメ映画になったモーグリの話以外に、動物が主人公の話が数点入っている。

    バルーがモーグリに各動物の挨拶の仕方を教えるが、モーグリが反抗するシーン。私も子供に漢字の勉強をさせている時に読んだから、暗記させることの難しさ、反抗される悲しさ、とても共感した。

    象使いのトゥーマイ
    象の舞踏場という人間にはありもしないものとされる土地に行った少年の話。ドスンドスンと荒々しくたくさんの象が集まり、踊る不思議な光景を少年が見る様子のシーン。その異様さが私には不気味に感じられ、小栗虫太郎の『人外魔境』を思い出した。

    女王陛下の旗の下に
    動物同士のおしゃべりが楽しい。
    「頭に描いてみることができる」象って賢い。ただし怖がり。確かにこの二つは表裏一体だな。

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著者プロフィール

1865年インド生まれ。イギリスの美術教授と牧師の娘を両親に持つ。幼少よりイギリスで教育を受け、82年インドへ戻りジャーナリストとして活躍。アメリカ、アフリカ、日本、オーストラリアなど広く世界を飛び回り、88年インド在住のイギリス人を描いた短編集『高原平話集』を出版、世に認められた。主な作品に『ジャングル・ブック』『キム』など。1907年ノーベル文学賞受賞。36年没。

「2016年 『ジャングル・ブック2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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