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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (306ページ)
感想・レビュー・書評
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HBSで学んだ投資の考え方を紹介した一冊。
普通は「何に」投資するかだけ考えるが、ハーバードでは「何を」「どのように」「誰が」という観点から検討することも学ぶ。
「何を」ではどのように情報を集めるか。特に機関投資家の成績が良いのは所在地近くの企業に投資しているケースで、情報がより集まってくるからと思われる。また、投資に関する情報は基本的に公開されているもので十分で、CIA出身者が諜報員のスキルを使って決算発表時の動画から情報を読み取ったりもしている。決算発表の情報はすぐに広まるので株価へも即座に反映されるような気がするが、実際には数ヶ月かけてゆっくり反映されていくことが分かっている。
「どのように」では行動経済学の知見から自分をコントロールすることを学ぶ。利益よりも損失の方が心理的ダメージが大きいとか、利用可能性ヒューリスティック、ホットハンド、アンカリングなどを投資判断の前に常に注意する。
日本の借金を解消していくには国民がもっと投資に興味を持って知識をつけていかなければならないという意識からこの本を書いたとのことだが、少しでも貢献したいという意欲がビシビシ伝わってきた。平易な筆致で初学者にも分かりやすく、これまでの断片的な知識を整理するという意味でもとても役立った。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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