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- / ISBN・EAN: 4589921403603
感想・レビュー・書評
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あまりに献身的な終末患者の訪問介護士。彼の過去には。。。
序盤にかけて不思議な違和感がこの映画を支配する。主人公は患者の介護に不気味なほどのめり込み、かと思えば私生活ではあまりにドライな一面を見せる。
やがて語られる彼の過去から、主人公が自身の心の傷からターミナル・ケアをしていることが分かってくる。ある意味で病的ですらあるが、彼のケアに患者達は確かに救われている。
ラストについては、主人公は道路の方を見てると監督自身も語っている。ただ、はっきりとした自殺でもない。
もし主人公がターミナル・ケアの道に進まなければどうなっていたかを考えると、この映画がさらに深まるように思う。
原題の『chronic(長患い)』も邦題の『或る終焉』もそれぞれの患者と主人公(ストーリー)のダブル・ミーニングになっているが、原題の方が作品のテーマをより表していると思う。 -
2017/1/18 BGMがないように 最初は車中から 家の前の映像から始まる 何気ない日常のような設定から かなり 重い終焉をテーマにした映画
何だか とても理不尽な悲しいけど、何も感情持てぬまま 呆気なく終わってしまう
でも、人生そのものなのかな… -
ワンシーンワンショットを基本に音楽や効果音は一切なし。
そのドキュメンタリー性とフィックスショット(進むか引くかの移動撮影はあるがパンはなし、だったと思う)は完全に好みのはずだが、何かが物足らないと感じるのは、そんな表象がお行儀よく物語に奉仕する形で並べられているからだと思う。
もっとそのショットが物語自体を食い破って破綻して行くような映画が見たい。
ただ、これは相当な傑作だとも思う。次作に期待。
キーファー・サザーランドの娘が驚くほどよかった。 -
サスペンス風で謎めいた感じでしたが、そのうち、彼が末期患者専門の看護師であるとわかります。度をこす程に献身的な看護ぶりは、子供を亡くし奥さんと別れた過去に起因するもののようです。末期患者たちは死が迫る中で尊厳を無くしそうな場面があり、人ごとに思えず胸が痛みます。BGMがなく淡々とした進行もリアルさがあります。唐突なラストを含め幾多の死の様相に神の愛を感じることはありません。
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なにを、終焉とするのか。
苦しみか悲しみか。 -
ラストが好きじゃない
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まるで静止画を見ているような静かな生活。
力なく生気を感じさせないほどの弱々しさが、
間も無く生を終えるのだと伝える。
人生の終末に寄り添って誠心誠意で献身的な看護だが、何か焦燥感にかられるような苦しさが染み出してるようで居た堪れない気持ちになる。愛する誰かを喪った哀しみが何か不自然に発露しているようで重苦しさが払拭されない。
自身の心の傷の為か行動が少なからず突飛な印象を受ける。運動している場面なんかを見ると追い詰めれて自分を痛めつけているようで胸が痛い。
なんか予想通りの終わり方をしてしまった(涙)
事故には思えない…行き場を求めて彷徨っていたんだ。安楽死を助けた時点でもう決めていたんだろうな…
私の愛する人が歳を重ね、病や加齢によって介護が必要になったりした時、彼のように私心を捨てて寄り添い続けることができるだろうか…
自信はないな… -
<2016/8/25:京都シネマにて>
BGMが一切なかったことにエンドロールで気づく。
これがとてもよかったかも。
最後は驚くが、それも含めて「人生」がリアル。
これを36歳の監督が撮ったというのが、またいい。
未来を悲観せずに済む。