闇金ウシジマくん(38) (ビッグコミックス) [Kindle]

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  • 闇金ウシジマくん38 2016

    『闇金ウシジマくん』(やみきんウシジマくん)は日本の漫画家である真鍋昌平による漫画。2004年から2019年まで『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で不定期連載された。
    2010年10月より、山田孝之主演で毎日放送(MBS)の制作によりテレビドラマ化され、その映画版が2012年8月25日より公開された。また2014年1月にはドラマの新シリーズが放送された他、5月16日には新作映画が公開された。詳細はテレビドラマの記事ならびに映画の記事参照。

    概要
    10日5割(トゴ)の超暴利闇金融『カウカウファイナンス』の経営者である丑嶋馨とその従業員の日常と、カウカウファイナンスに訪れる客、およびその関係者の様々な人間模様と社会の闇を描いたストーリー。物語は各エピソードの中心となる人物の視点で進み、丑嶋はそれらの人物に接触する狂言回し的存在である。そのため丑嶋が全く登場しない回も多い。なお「○○くん」というタイトルは、当時流行した「むじんくん」(アコム)、「お自動さん」(アイフル)などのサラ金の自動契約機のネーミングから着想を得ている。
    2022年3月時点で累計発行部数は2100万部を記録している。
    第56回(平成22年度)小学館漫画賞一般向け部門受賞作品。
    連載を終了した理由として、作者は「闇金業者という犯罪者の視点で描く話に限界を感じていた。『突き詰めて描けば描くほど読者が離れる』」と述べている。その後、弁護士を主人公とした『九条の大罪』を連載開始した

    加賀勝(かが まさる)
    第9話で入社した不良少年。「ヤクザくん」編および「逃亡者くん」編のキーパーソンの1人。通称:マサル。
    貧しい母子家庭に育ち、高校にも行かない無為な日々を過ごしていた。そんな中、愛沢とトラブルを起こし『カウカウファイナンス』に連れて来られたことがきっかけで入社。その後、愛沢に殺されかけ丑嶋に助けを求めるが、会社の顧客名簿を盗み、丑嶋に内緒でその客に金を融資していたため見殺しにされる。しかし間一髪で高田に助けられる。その後、丑嶋に土下座をして、カウカウファイナンスをクビにはならず働き続けることになる。
    その後はこの一件に加え、カウカウファイナンスから金を借りていた自分の母親を風俗に売ろうとしていた丑嶋を恨み、復讐の機を伺うようになる。当初から比べ徐々に風貌が変わり、「目つきの悪いチビ」と言われ、鍛えてもいるようで力は強くなり、風貌はヤンキーそのものとなる。闇金から金を借りている母親を軽蔑しながらも、母親思いな一面も見られる。コンビで行動する時は高田と共にいることが多い。返済の意思を見せない債務者へは暴力も厭わないが、丑嶋に追い込まれた債務者を「ちゃん」付けの愛称で呼び、最後まで心配する描写も見られた。
    「ヤクザくん」編では、丑嶋に恨みを持つ飯匙倩組や肉蝮と手を組み丑嶋への復讐を実行する。カウカウファイナンスを辞めた加納を拉致するなどして、丑嶋への復讐作戦は順調に進めているように見えたが、熊倉に説得されたことにより飯匙倩組の金庫番を殴り、中の金を奪い途中で逃亡し、復讐自体も最終的には失敗した。
    「逃亡者くん」編では、逃亡先の沖縄で闇金業を営む金城の元で「村田仁(むらた じん)」という偽名を使い生計を立てている。沖縄でも債務者から厳しく取り立てを行う一方で、のどかの境遇を見て彼女を救うために動く。しかし、復讐前に高田へ持ち掛けた話の内容から沖縄へ潜伏していることを丑嶋に勘付かれ、戌亥に居場所を特定されたことにより丑嶋に捕まり、自身の行いによって加納の死を招いたという事実を突きつけられ愕然とする。一時は丑嶋に殺されることも覚悟していたが、奪った金を取り戻して帰ろうとする丑嶋にあっけにとられ思わず本音を叫ぶ。最終的には丑嶋と和解するも別れを告げられ、のどかの元からも去り、その後は大阪で手配師をしながら過ごす。
    最終話では高田と沖縄で再会し、手配師を辞め細々と金融業をやりながら暮らしていることが明かされた。

    「逃亡者くん」編

    金城忍(きんじょう しのぶ)
    沖縄に逃亡したマサルの引き受け人になった闇金グループの社長。
    内地の闇金とは勝手が違い、客を潰さず殺さずのやり方で貸付を行っており、あくまでも互助の精神(ゆいまーる)に乗っ取っている。部下が金を着服した時も、その部下にヤキを入れて給料から返済させることで許している。
    過去に仕事への倦怠感から、100万円が入った職場の先輩のカバンを盗んで、その金でキャバクラで放蕩したが、最終的にヤクザの型にはめられ倍の借金を背負わされた。だが自らの過ちと、現実から逃げたくない覚悟から、もう一度、闇金に戻り、一日に28人回す苦役を見事果たして借金を完済した。被害者である先輩は、この激務に舌を巻いたのか仲違いも治った模様。曰く「自分が蒔いた種だが苦労したから今の自分がある」とのこと。

    比嘉(ひが)
    賭博好きの借金債務者。漁船を担保に野球賭博の資金融資をマサルに求めるが、口では勝った素振りを見せて結局負けたのか逃亡した。

    仲間(なかま)
    内地から遁走してきたマサルに金城を紹介した男。下の名前は不明。デリヘルを営んでおり、店に最低保証制度を入れておらず、お茶を引いた(客が付かない)デリヘル嬢がデリヘルを辞めることを危惧し、マサルを店に誘う。

    高良のどか(たから のどか)
    本エピソードの債務者。仲間の店で働くデリヘル嬢。
    昼は保育士として働いているが、保育士の低賃金と、親の借金返済を理由にデリヘル嬢として夜の世界に入る。既婚者であり、夫の新城との間に息子が一人いる。新城とは離婚したいと思っているが離婚を拒否され、さらに新城にたびたび金をたかられている。
    亡き祖母の「生活に困ったら市場で野菜を売って暮らせ」という言葉を信じているなど、根っからの純朴な性格。杏奈に沖縄を出て東京で風俗嬢になるよう誘われるが、最終的には別れを告げられて沖縄に残る。
    母性本能が高いのか、ウシジマに脅えるマサルを子供のようにあやす一面もある。
    金城に「打ち出の小槌」として捉えられている。

    高良栄子(たから えいこ)
    のどかの母親。スナックを経営している。金城から借金している債務者であり、マサル曰く、「自分の母親と同じで借金を繰り返すバカ女」。
    常習的な借金癖から、金城に飛んだ比嘉の負債補填扱いされている。

    新城賢一(しんじょう けんいち)
    のどかの夫。離婚していないことを良いことに、のどかに金をせびる悪漢。丑嶋に頭をカチ割られた後も丑嶋に脅され、最後には大阪で手配師となったマサルの下で、二度とのどかに近づかせないための監視も兼ねて、下僕同様に使われている模様。

    島袋(しまぶくろ)
    沖縄で根城を張るヤクザ。
    栄子と顔なじみで金城に借金の帳消しを強要するが、その後、借金の限度額を上げることで、元々、栄子を借金漬けにして過去の損失を埋める予定だった金城の思惑通りに運ぶ。

    安里(あさと)
    本エピソードのキーパーソン。ヤンキー上がりの名の知れた闇金融業者。
    スキンヘッドに眼鏡をかけた強面だが、見た目とは裏腹にかなり切れ者。出会ったことすらないマサルの素性を部分的に看破し、さらに彼の隠し金の在処まで突き止めた。また、手先が器用でピッキング術に長けている。丑嶋にタクティカルペンで頭をカチ割られたが、その後の生死は不明。

    聡子(さとこ)
    金城に借金している債務者で、ソーシャルゲームに重課金している肥満体の女性。かつては琉球大学への進学を希望していたが、親に「女に学歴は不要」と反対され望みを絶たれる。逆に弟が800万円近くの奨学金を借金してもFランク大学しか行けずニート生活を送っていることを恨み、「両親への復讐」として借金してでもソーシャルゲームに課金し続けている。
    戌亥から情報料として3万円を貰い、マサルの情報を教えた。
    『エイトナイツ』というゲームをプレイしているようで、かつての同級生が友達特典目当てにSNSからフレンド申請を申し込むことに憤慨していた。

    杏奈(あんな)
    23歳のホテヘル嬢で、『エロリン派遣ガール』の元No.1で現No.2。美人だがサービスは悪く、最近は落ち目。2年前まで月収200万のフードルだった。堕胎経験あり。「-なのだ」が口癖。友人などには優しく、瑞樹が沼田から逃げるため店に寝泊りしていた時も自分の家で一緒に過ごすよう促していた。負債を負った芳則のために沖縄へ行き、裏風俗で働くことになる。最終話は彼女がモコに「また一緒に遊ぼう」とメールして終了となっている。
    「逃亡者くん」編で再登場。沖縄に来た当時は魂が抜けたようになっていたが、いつの間にか裏風俗のNo.1になっていた。高良のどかと仲良くなり、親切ごかしに東京に一緒に行くように誘う。しかし最終的に非情に徹しきれず、高良を「足手まとい」と突き放して一人で帰京。市場から立ち去る際、寂しげな表情を浮かべていた。


    以上のようにWikipediaで紹介される作品。
    真鍋昌平氏による著作。
    週刊ビッグコミックスピリッツ2016年第30号〜第31号、第33号〜第35号、第37・38合併号掲載作品。
    2016年9月25日初版第1刷発行
    電子書籍制作会社 株式会社昭和ブライト

    逃亡者くん16〜25

    ついに丑嶋たちと再会した加賀マサル・・
    再会というか拉致・・・
    2時間だけ時間をくれと懇願するマサルであったが・・・
    苅部ーが久々に登場。
    カウカウファイナンスの集金の仕事をしていたか。

    マサルの部屋に行き死んだ加納の金を加納の奥さんに送金する丑嶋。
    最後の最後に水平線が見える中、マサルに別れをつげる丑嶋達。
    ちょっと胸が詰まる場面だ。



    印象に残った点

    上手くしゃべれない奴は馬鹿だ。
    だがしゃべりすぎる馬鹿より100億倍マシだ。
    俺のことは何もしゃべるな。

    相手にはしゃべらせろ。
    聞く耳を持って自分の結論は下すな。

    頭のいい奴は馬鹿からも学ぶ。
    その逆はない。

    (土建屋の仕事)雨の中ずぶ濡れで仕事するのだるいし。
    かといって雨で仕事が休みだと、生活に困るし。
    台風のシーズンなんかどっちにせよ地獄だったわ。
    その点、金融屋は上手いことやれば、一日3時間で仕事が終わって、土建屋の給料の3倍以上もらえるから、辞められねーよ。

    貧乏人は琉球大出て公務員にならん限り、金持ちになれない。

    仕事なんて期間工か水商売か、だな。

    馬鹿の不幸は、ガキの頃から粋がって不良しないと同級生に舐められる。

    女にもモテないしな。

    ヤクザにもなれないアシバー(遊び人)の俺らみたいのは闇金がちゅおうどいいさー。

    口内炎が痛い時は口内炎の存在を忘れることはできねーだろ?

    だが普段痛みがない時は口内のことなんか何も考えないよな?

    平和ボケで考えない人間にはたまに恐怖と暴力を与えるのが重要だ。
    こっちの存在を忘れさせないためにな。

    金融屋は不自然で醜い。
    弱い人間を食い物にして人の尊厳を奪って金に執着する醜い人間だ。

    でも本当は・・
    あんたからもっと・・
    親父や兄貴みたくいろいろ教えてほしかったんだ

    2024/01/13(土)記述

  • マサルの身柄を確保する丑嶋たち。
    一方、のどかの線から地元の金融屋はマサルの家をガサ入れする。
    沖縄逃亡編のクライマックス。
    マサルはアホな奴なのだが、なんだかんだ言って憎めないんだよなぁ。

  • マサルがいいやつっぽくなってたから、いい終わり方でよかったような、作品としてはらしくないような。まだ続くのかな。

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著者プロフィール

漫画家。神奈川県出身。1998年、『憂鬱滑り台』で「アフタヌーン」(講談社)四季賞夏のコンテスト四季大賞を受賞、同誌同年9月号に掲載され商業誌デビュー。2011年、『闇金ウシジマくん』(小学館)で第56回小学館漫画賞一般向け部門を受賞。その他著書に『スマグラー』『THE END』(講談社)などがある。

「2017年 『THE END クライマックス編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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