Oscar Wilde: A Study (English Edition) [Kindle]

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  • Study とあったので研究書かと思いましたが、どちらかと言うと交友録です。しかもワイルド=兄貴分、ジッド=弟分なので、先輩が語った事柄を後輩が伝えて、ついでにその時々の先輩の様子を描写している…という感じです。

    ワイルドが語る例え話など面白いのですが、自分の英語力に限界があるので、どれほど細かいニュアンスを汲み取れたかは不明です。

    刑務所の話が印象的でした。刑務所の独房に入っていた最初の半年はとにかく辛かった。でも、その後面白い看守と親しくなったり他の受刑者達と交流する機会があったので楽しかった。ーーおそらく面白可笑しく話を盛ってる部分もあったと思います。

    それから晩年、ワイルドは以前と変わらずお洒落だったが、ジッドの目から見てどこか黄昏れてる感じだった。本人の告白や周りの人達の証言によるとワイルドはお金に困っていたよう。
    出獄後に書かれた『獄中記』は彼最大のヒットだったのに?!謎が残る。

    巻末にワイルドの業績一覧が記されている。お馴染みのラインナップなんだけど、気になるのは初版の出版部数。

    幸福の王子 75
    ドリアン・グレイの肖像 250
    サロメ 600
    まじめが肝心 1,000
    獄中記 31,800

    19世紀末、本を読む事がいかに贅沢で、いかに限られた特権階級の娯楽だったかが伺える。

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