サスケ改さんの感想
2018年5月31日
第1章第1節の「グレープフルーツムーン」では生活詠や青春詠だったのが、第2節「記録」では震災詠、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震の被害とその5年後までの後遺を描く。震災当時のことは回想詠らしいが、被災者らしい切迫感があって、心に迫る。 その後の歌は、被災以後を生き延びる歌と、新しくはない恋の歌が並ぶ。「かぼちゃ煮てセーター編んだと詠むような人生だってあったはずだが」と詠んで、安楽な生のない覚悟をしている。
宮城県仙台市在住。 2012年、塔短歌会入会。 2014年、塔新人賞受賞。 Twitter : @MidnightSunSong 「2016年 『Midnight Sun』 で使われていた紹介文から引用しています。」