- Amazon.co.jp ・電子書籍 (235ページ)
感想・レビュー・書評
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Kindle Unlimitedで読了
「なぜ航空機事故が起こるのか?」「安心できる航空会社はどこか?」という問いに元パイロットがわかりやすく回答した良書。
航空会社において、サービスや定時運行よりも「安全」に対するプライオリティが勝っていると信じていたいが、この本を読むと、会社によっては必ずしもそうではなさそうであるということが実例付きでわかる。
巻末の航空会社ランキングはわかりやすかった。ルフトハンザにも搭乗したことはあるが、信頼できる航空会社とのことで安心してリピート搭乗できる。
今度また飛行機にのる機会があるとき、また読み返してみたいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
航空史上の事故事例を紹介しながら、どの航空会社が危ないかを筆者なりの観点で記載している。
トラブル発生時の対応事例が紹介紹介されている。
ハドソン川に緊急着水した際の機長の危機管理意識や、昔のパイロット(感覚を大事に)と今のパイロット(まず計器の確認)のトラブル時の対応の違いなど、たられば的な記載もありますが、ヒューマンエラー防止(安全文化醸成)の参考になる一冊。 -
書名は若干怪しいけれど、元JALの航空機長による航空機の安全性に関する意外と硬派な一冊。基本的には過去から現在まで至る世界の航空事故を検証し、その事故原因や背景にある航空会社や国の安全文化なども評価している。サービスだとか航空機材が新しいかだとか顧客満足度などとか、そのような数字による航空会社の評価ではなく、あくまでもこの40年程度で起こしている事故の内容などから安全性のみを著者なりに検討して、最終的に乗ってはいけない航空会社ランキングをはじき出しています。サービスは悪くても安全な米国の航空会社、逆にサービスは良くても危険な韓国の航空会社。飛行機が新しいからと言って安全とは限らないし、ハイテク化した最新航空機の弊害についても述べられます。現在は中国をはじめ世界的に航空機需要が高まり、それに伴うパイロット・整備士不足を解消するために規制緩和が進んでいるようです。規制緩和で経験不足のパイロットが増えたり、競争による待遇悪化などから生じる危険性が日本にも及ぶかもしれない。イスラム過激派によるテロの危険性とも日本は無関係ではいられなくなってきている。海外などへ飛行機を多用する人は、値段やサービスだけでなく著者のリストを参考にして航空会社を選ぶのが良さそうです。