作者は現在46歳の佐藤まさき先生。
青年マンガの作画を主に担当しているようだ。
他にも聞いたことのある作品は、「LOVE理論」や「風都探偵」(どちらも原作付き)。
「パラフィリア人間椅子奇譚」も青年マンガに分類される。
ジャンルとしては百合、エロス、サスペンス。
あらすじ
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他人と目を合わせることができない少女・瞳子は、現実世界に絶望し、憧れの生徒会長・神楽木マリの椅子として生きたいという奇怪な妄想を抱く。ソファーをくり抜き、己の妄想を実行に移した瞳子は、表の世界では想像もしなかった学園の裏の顔を目撃することに…!
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まさに江戸川乱歩の人間椅子をインスパイアした漫画である。
江戸川乱歩の人間椅子はエロチックであり、個人的に好きな短編小説ということもある。
それがこの漫画を読む理由の一つになっただろう。
主人公は亜間宮瞳子(あまみやとうこ)という少女で、黒髪ロングで人と目を合わせられないという体質を持つ。
しかし、椅子に入ってしまおうと考えることは異端な考えだろう。
対してヒロインの神楽木(かぐらぎ)先輩は、金髪ポニテ眼鏡の生徒会長で真面目そうに見える。
この漫画で一番好きなシーンは、先輩の隠れた性行為を見てしまって椅子の中で興奮する瞳子だ。
椅子の中で発情し汗を立ち昇らせ、上気して恍惚とした表情を浮かべるこの絵。
青年マンガとは思えないエロスを感じた。
二番目に好きなシーンは先輩の交わりを盗撮して、その携帯を宝物として大切にしながらベッドに寝るシーンだ。
裸じゃないのが逆にエロい。
体のラインが掛け布団に浮き上がるのが、そこはかとなく良い。
最後に不満点を挙げるとすればページ数が少ないところ。
少しボリューム不足な印象に感じた。
ネット連載だからしょうがないのかもしれないけれど。
以上、初レビュー終了。