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感想・レビュー・書評
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着物ってあまり着ないですね。
まずは七五三(男は5歳だけ)。
そして成人式(男は大抵スーツ)。
もしかすると卒業式(男はここで和服は着ない)。
あとは結婚式(花嫁が着物を着るなら一応男も)。
最後に法事(男はだいたいスーツ)。
どうでしょう?
茶道とかなんらかの和楽器(三味線とかね)の稽古場に通っている人はともかく、普通の生活だったらこんなものじゃないですか?
女はそれでも人生の節目に何度か着るチャンスがあるけど、男はほとんどないのですよ。
たまに、「いや俺は家で着てるよ」という人がいるかもしれないけど(楽なんだそうですよ)。
逆に普段着となると、女性は帯とか苦しいから着ない、という人が圧倒的に多いでしょう。
てことは当然、和服に関する知識もみんな持たないし自分では着られません。
外国人はたいてい、和服をもてはやしますが、日本人はこのていたらくなのです。
本作の主人公も、そんな感じの普通の高校生。
ちょっと違うのは、篠笛を習っている、というあたりですかね?
ところがその篠笛をきっかけに、和服姿がとても目立つ凄いイケメンと知己になり……。
和服に関する知識のあれこれをネタに、身近な日常ミステリが展開されながら、それがどんどん大がかりな仕掛けにつながっていって、一気に読めてしまう。
舞台は仙台、とこれも少し変わっているでしょうか。
かなりディープな仙台ローカルみたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
和服仕立て屋さんの、蘊蓄と推理。
馴染みがない和装なので、図解があったらよいのに。