ジ エンド オブ ザ ワールド The End of the World (ポプラ文庫) [Kindle]
- ポプラ社 (2015年2月2日発売)
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感想 : 2件
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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (199ページ)
感想・レビュー・書評
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『ズッコケ三人組』ではない那須正幹作品を読むのがこれが初。
勧められていたので読んでみた。
もう少し冒険少年小説的なものを想像していたが、少年物だけはなく、また、思ったよりもずっと後味の悪い作品が多かった。それはそれでおもしろかったが。
短編であるからか、物語が投げっぱなしにされているものも多かったような印象を受けた。
那須正幹は「嫌な子供」を描くのがすごくうまいことに気づかされる。が、その「嫌な感じ」もまた子供らしい。他の作品も同様に、人間の嫌な部分の嫌悪感をきちんと読者に伝え、そのことが登場人物に複雑な厚みを与えている。読者として、登場人物と葉手放しには仲良くなりたいとは思えないが、記憶に残る。
全体的に貧富差的なものが描写され、それは著者にとってのテーマなのか、それとも執筆当時においては当たり前にあったものなのかはわからないけど、現代から見ると時代がかってみえた。左翼的というか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表題作が気になって読んだのだけど、そちらも辛いが幼稚園の同窓会の話が一番ゾワゾワした。子供の無法地帯状態がちょっとしたことでエスカレートしてしまって大変なことになってしまったということ大なり小なりあるので、忘れかけている嫌な記憶がチクチクされる感じ。
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