ジ エンド オブ ザ ワールド The End of the World (ポプラ文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 『ズッコケ三人組』ではない那須正幹作品を読むのがこれが初。
    勧められていたので読んでみた。

    もう少し冒険少年小説的なものを想像していたが、少年物だけはなく、また、思ったよりもずっと後味の悪い作品が多かった。それはそれでおもしろかったが。
    短編であるからか、物語が投げっぱなしにされているものも多かったような印象を受けた。

    那須正幹は「嫌な子供」を描くのがすごくうまいことに気づかされる。が、その「嫌な感じ」もまた子供らしい。他の作品も同様に、人間の嫌な部分の嫌悪感をきちんと読者に伝え、そのことが登場人物に複雑な厚みを与えている。読者として、登場人物と葉手放しには仲良くなりたいとは思えないが、記憶に残る。

    全体的に貧富差的なものが描写され、それは著者にとってのテーマなのか、それとも執筆当時においては当たり前にあったものなのかはわからないけど、現代から見ると時代がかってみえた。左翼的というか。

  • 表題作が気になって読んだのだけど、そちらも辛いが幼稚園の同窓会の話が一番ゾワゾワした。子供の無法地帯状態がちょっとしたことでエスカレートしてしまって大変なことになってしまったということ大なり小なりあるので、忘れかけている嫌な記憶がチクチクされる感じ。

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著者プロフィール

那須正幹(なすまさもと):広島県生まれ。児童書の大ベストセラー「ズッコケ三人組」シリーズ全50巻(日本児童文学者協会賞特別賞・ポプラ社)をはじめ、200冊以上の本を執筆。主な作品に『絵で読む 広島の原爆』(産経児童出版文化賞・福音館書店)『ズッコケ三人組のバック・トゥ・ザ・フューチャー』(野間児童文芸賞・ポプラ社)など。JXTG児童文化賞、巖谷小波文芸賞など受賞多数。

「2021年 『めいたんていサムくんと なぞの地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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