スーパーカブ【電子特別版】 (角川スニーカー文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 天涯孤独な高校生女子とスーパーカブの物語。
    初めてエンジンで動く乗り物を手に入れ「どこへでも行ける」と、ちょっとした高揚感を得る、あの感じわかるなぁ。
    初めてのことにちょっと尻込みしたり、不安なところを強がって隠したり、小さな冒険(ちょっちした遠出)をしたり。無鉄砲な礼子とのあれこれも楽しい。

  • とっても面白かった
    知らないバイク乗りのあるある?が知れた。
    これからはカブを目で追ってしまうと思う。

  • 母親が失踪し、奨学金で細々と暮らす高校生小熊。ある日格安で中古のカブを手にいれたことで、彼女の世界は徐々に広がっていく。

    主人公の境遇もカブを乗り回す楽しみも自分は共感できたので楽しく読んだ……終盤のとあるエピソードまでは。
    カブがパンクして立ち往生していた少年を主人公が助けるシーンがあるのだが、「助けてくれたお礼に食事を」と申し出た少年に腹を立てた小熊は、少年を蹴り飛ばして去るのだ。それはちょっと酷くないか。

    小熊が怒る理由は分かる。両親はおらず頼れる者がいない彼女は、原付の知識からパンクの修理方法まで一人で調べて身につけてきた。そこに親は健在、パンク修理の知識もないのに同じカブを乗り回していた少年。そんな相手に修理が終わった途端ナンパされたと小熊は感じたのだ。

    だがそれを相手にぶつける、しかも暴力を振るうのは駄目だろう。

    自分がカブに対して真摯に接しているからといって、それを他人にまで要求していいわけがない。少年が小熊の事情を知らないように、小熊だって少年の事情を知らないのだ。自らの価値観を基準に暴力という手段で断罪するのはいかがなものか。
    年齢から来る未熟さを考慮すれば仕方ないのかとも思ったが、元々小熊は学校で軽度のいじめに遭っていたこと、また友人にパンク事件を自慢げに話したことでその可能性も消えた。
    しかも一連の事件を美談のように書く著者の価値観に、正直引いた。

    カブは一歩間違えば人も殺せる乗り物なのだからしっかりと備えなければならない、と教えたいのなら、主人公は怒りを抑えて言葉を尽くすべきだった。
    考えてみてほしい。職場で上司に指導を受ける度に蹴られたとして、素直に上司の言うことを聞く気になるだろうか?

  • アニメを見て、漫画を古本屋でちらっと読み電子書籍で漫画版と間違えて小説版を購入というなんだかよくわからない経緯で読んだ1冊。
    アニメは低温調理されている料理を見るようなゆるりとした面白さがあって原作も気になっていた。
    何も持っていない少女がカブをもって自分の世界を着実に広げていくお話。 各章が細かく区切られていて隙間時間を使っても話の途中でなく章ごとに読み切れる文量になっているのが良かった。 原付に初めて乗って移動したときのワクワクや車の流れに乗れないことの危険性などバイク乗りが一度は経験したことがあるようなエピソードがあって読んでいて共感した。

  • アニメから入りました。いわゆるラノベの文体とは異なっている感じが面白いと思います(好き嫌いの分かれるところかも)。
    わたしも自動車免許をとったときに、それまでも通っていた道がまったく違って見えました。その時の感覚はいまも残っています。そうした世界が変わるさまを丁寧に描いている佳作です。

  • 【マルハの牛丼、マルハの中華丼】

    たった2フレーズ…。

    天才はいる。悔しいが。

    100馬力位離されて、次、思い出されるのはこれ

  • 新しいことを始める楽しさが生き生きと描き出されていて良い。たまらなく旅行に出たくなった。できれば原付で。

  • 貧乏な主人公がカブに乗るようになり世界が開けてゆくお話
    よくある出会いで変わってゆくお話でなく
    バイク乗りという本性に
    自然な話運びで目覚めていくところが独創的
    これはライトノベルを読むような層には
    独善性として敬遠されそうな転がし方だ(偏見)
    バイク乗りが謳う面倒さ以上の快楽はさっぱりわからないが
    騒音のうるささに鈍感なのはまったく同情の余地なし
    それでもスマホいじりながら自転車こいでるのよりはマシか

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