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感想・レビュー・書評
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こんなゴミの山の中でも生活出来るのかと驚く例がたくさん出てくる。ゴミの山は無駄となった品の山でもある。勿体ないことだ。
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昔、広報の仕事をしていたとき、社内報で「ごみ」を「ゴミ」を書いて、全回収しなければならなくなったことがある。
スタンスとして、わざわざカタカナ表記することがごみを特別蔑視していると考えられるため……というような理由からだったと思う。それで新たな紙ごみまで生み出してしまった形だから、2重3重にショックを受けた。
数年前から仕事柄、ごみ屋敷問題にもぶつかることが多くある。命にかかわる事になるだろうレベルで生活に問題のある方の支援にかかわると、家が「ごみ屋敷になっている」という事が少なくない。
また、以前は綺麗好きだったご高齢者の方が、ある時から状態が変わって、ごみ屋敷を形成してしまっている、というような例もある。
どのような人がごみ屋敷を作るのか垣間見れるかと、この本を手にとったのだけれど、そのきっかけの身近さに寒いものを覚えた。
そして、アッと言う間に形成されていくごみ屋敷のすがたに、喉が詰まるような心地になった。
使い捨てにされるものが増えた、ものを手に入れるのが安易になった、家から出なくても生活できるようになった……そして、「片付ける」「整える」はある意味、もはや上級スキルとなったのか(私も決して片づけは得意ではない)。
ひとつ前に特殊清掃の本を読んだところだったが、深く現実を見せてもらった本となった。とにかく、どの現場も、読んでいて呼吸が苦しくなるような思いになる。
片付けよう。心からそう思わされる。