この世界の片隅に [DVD]

監督 : 片渕須直 
出演 : のん  細谷佳正  稲葉菜月  尾身美詞  小野大輔  潘めぐみ  岩井七世  牛山茂  新谷真弓  澁谷天外 
  • バンダイビジュアル
4.22
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感想 : 202
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4934569648587

感想・レビュー・書評

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  • これも良かった。トシオナイス。淡々と、誰かおばあちゃんから聞いた話の様に。あの頃の、誰かの記憶を、写し取った映画、でしょう?きっと。私が昔の友人たちから聞いた、あのお話と一緒だもの。それぞれの人には、その一部の記憶しかない。当たり前。社会科の教科書の様に覚えている人なんていない。まずパールハーバーがあってね、なんて話を始める人はいない。多分、今のウクライナの後も。今のガザの後も。
    人1人の一生に、戦争があると、あんな風になる。あんな風に。右手がなくなるなんて、知らなかった。知らないで観たから、右手があって本当に良かった。子供ああやって僅差でどんどん死んでいく。弟も、妹も、半分死んだ。姉も、兄も、半分死んだ。ああやって。名前も覚えていないって。70年も前のことだもんね。妹や弟が、死ななくていい。姉弟が、兄弟のまま大人になれそうな国と時代に生まれたこと、子供に食べさせるものがない親にならずに今のところ済んでいる事、満足に食べれて、寝れていること。そうだね、だから、「食べているか、寝ているか、じゃあお前は幸せだ」と言ったんだよね。幸せだから。
    いい映画でした。とても。

  • 戦争を経験していないからこそ、知らなければいけない気がする 今やりたいことをやって生きれているのは、先代の方々のおかげ 

  • 生きることの苦しさ、悲しさ、それがある分だけの喜びと美しさ。

    生かされるでもなく、生ききるでもなく、重さや軽さを測ることができない、ただひたすらに誠実に生きるということ。
    それって実はものすごいことなのかも。

    久しぶりに絵を描きたくなる、忘れられない作品。

  • 数年前に観た映画。ひめゆりの塔に行ったので思い出す。風化させず伝えていきたいものがたしかに在る。

  • 戦が身近に迫る毎日でも、普通の日常がそこにある。
    よく知らずに嫁いだ家で、夫への慈しみや、絵を描くというほのかな楽しみ、兵隊さんを慰める女性たちとのやわらかい交流や、夫婦の可愛らしいやきもちが、淡々と紡がれていく。そして、戦火が激しくなっていく中で、自らの負傷、親しい人たちの死、終戦、原爆症になってしまった妹が、それまでの日常と変わらないように描かれる。

    安い戦争映画とは一線を画す。ただ、ただ、すずさんが生きた日々がそこにある。

    追記:すずさんの声を演じたのんさんには感服しました。

  • 先日、嫁さんがDVDをレンタルしていた『この世界の片隅に(英題:IN THIS CORNER OF THE WORLD)/2016』を観ました。

    -----story-------------
    戦時下の広島の軍港都市・呉を舞台に、この街に嫁いできたのんびり屋のヒロインが、物がなく苦労が絶えない日々の中でも持ち前の明るさとしなやかさで、つましくも心豊かな生活を送っていくさまと、そんなささやかな幸せが徐々に戦火に呑み込まれていく残酷な現実を、丁寧な日常描写の積み重ねで描ききった「こうの史代」の傑作漫画を『マイマイ新子と千年の魔法』の「片渕須直監督」が長編アニメ映画化した珠玉の感動作。
    TV『あまちゃん』で一躍国民的人気女優となった「能年玲奈」が“のん”名義でアニメ映画に初挑戦し、ヒロインの声を好演。

    1944年(昭和19年)2月。絵を描くことが好きな18歳の「すず」は、急に縁談話が持ち上がり、あれよあれよという間に広島市から海軍の街・呉に嫁にやってくる。
    彼女を待っていた夫「北條周作」は海軍で働く文官で、幼い頃に出会った「すず」のことが忘れられずにいたという一途で優しい人だった。
    こうして「北條家」に温かく迎えられた「すず」は、見知らぬ土地での生活に戸惑いつつも、健気に嫁としての仕事をこなしていく。
    戦況が悪化し、配給物資が次第に減っていく中でも、「すず」は様々な工夫を凝らして「北條家」の暮らしを懸命に守っていく。
    そんなある日、道に迷っていたところを助けられたのがきっかけで、遊女の「リン」と仲良くなっていく「すず」だったが…。
    -----------------------

    昭和19年、18歳の少女「すず」は生まれ故郷の広島市江波を離れ、日本一の軍港のある街・呉に嫁いできた… 
    この世界の片隅に

    戦争が進み様々な物が不足していく中、「すず」は工夫をこらして食事を作っていく、、、
    この世界の片隅に

    やがて日本海軍の根拠地であるため呉は何度も空襲に遭い、いつも庭先から眺めていた軍艦が燃え、街は破壊され灰燼に帰していく… 「すず」が大切に思っていた身近なものたちが奪われていくが、日々の営みは続く。
    この世界の片隅に

    そして、昭和20年の夏を迎える… 第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞に輝いた同名漫画を原作にしたアニメーション、、、
    この世界の片隅に

    太平洋戦争中の広島・呉を舞台に「すず」の日常生活を描くことで、市井の人々が戦争とどう向き合ってきたのか?空襲による戦禍を被り、惨酷な現実を受け入れながら、どう生きていたのか?ということを訴えかけてくる作品でしたね。

    故郷広島を舞台とした作品だけに、思い切り感情移入してしまいました… 広島弁がねぇ、郷愁をかきたてるんですよね、、、
    この世界の片隅に

    呉は入社時の配属先だし、灰ヶ峰も懐かしいなぁ… ということで、胸にぐっとくる忘れられない反戦作品でした。


    -----staff/cast-------------
    監督:片渕須直
    アニメーション制作:MAPPA
    企画:丸山正雄
    プロデューサー:真木太郎
    原作:こうの史代
    脚本:片渕須直
    キャラクターデザイン:松原秀典
    作画監督:松原秀典
    動画検査:大島明子
    美術監督:林孝輔
    色彩設計:坂本いづみ
    撮影監督:熊澤祐哉
    編集:木村佳史子
    音響効果:柴崎憲治
    録音調整:小原吉男
    音楽:コトリンゴ
    主題歌:コトリンゴ
    『悲しくてやりきれない』
    画面構成:浦谷千恵
    監督補:浦谷千恵
    声の出演:
     のん 北條(浦野)すず
     細谷佳正 北條周作
     稲葉菜月 黒村晴美
     尾身美詞 黒村径子
     小野大輔 水原哲
     潘めぐみ 浦野すみ
     岩井七世 白木リン
     牛山茂 北條円太郎
     新谷真弓 北條サン
     小山剛志 浦野十郎
     津田真澄 浦野キセノ
     京田尚子 森田イト
     佐々木望 小林の伯父
     塩田朋子 小林の伯母
     瀬田ひろ美 知多さん
     たちばなことね 刈谷さん
     世弥きくよ 堂本さん
     澁谷天外

  • 初めから終わりまで、ほんわかした雰囲気を貫きつつも、しっかりと伝えるべきことが伝わる。主人公すずの人間性にとても惹かれる。すずの「普通」な人生がゆっくり描かれつつも、現代から観るこの時代はいかに普通ではなかったか、心にずっしり伝わる作品だった。非常に良かったです。何度も見たい。

  • 「過ぎたこと、選ばなかった道。みな覚めて終わった夢と変わりゃせんな」。この考え方が作中に出てくるがすごいと思った。こういう作品だからこそ。
    どんな悲劇にも、その前には普通の「日常」がある。その日常を切り取っている。漠然とした「戦争反対」ではなくそこに人がいて日常があった当たり前を知らせてくれる。
    見ているのは苦しいが、定期的に見ねばならない気もする。2022年ベストの一作を更新。

  • ピアサポーターズYさんのおすすめです。
    「太平洋戦争中の物語で、舞台となった場所は広島県の呉という場所です。
    呉には海軍の軍港がありました。そこにはすずさんという若い女性がお嫁に行き、
    その方のお話です」

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著者プロフィール

一九六〇年大阪府枚方市生れ。日本大学芸術学部映画学科卒。アニメーション映画監督。在学中に、のちに『風の谷のナウシカ』の併映作品として公開されることになる『名探偵ホームズ/青い紅玉の巻』『同/海底の財宝の巻』の脚本を書く。大学三年の冬休みから演出助手・脚本としてテレコム・アニメーションフィルムに通うことに。『魔女の宅急便』の監督予定だったが、最終的に宮崎駿が監督となり、演出補となる。監督デビュー作は『名犬ラッシー』(「世界名作劇場」)。その他の主な監督作品に『BLACK LAGOON』、劇場公開作品に『アリーテ姫』『マイマイ新子と千年の魔法』『この世界の片隅に』。『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が二〇一九年十二月公開予定。

「2019年 『終らない物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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