BLUE GIANT SUPREME(2) (ビッグコミックススペシャル) [Kindle]
- 小学館 (2017年6月30日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (210ページ)
感想・レビュー・書評
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異国でも吹いて吹いて吹きまくる、大は揺るがない。
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ebookjapan
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石塚真一『BLUE GIANT SUPREME』(ブルージャイアント シュプリーム)の既刊1~2巻(ビッグコミックススペシャル)を、Kindle電子書籍で購入。
10巻で一応の完結を見た『BLUE GIANT』の続編・海外編である。
賛否両論の嵐を巻き起こした『BLUE GIANT』のラストがあまりに衝撃的だったので(どんなラストだったかはググられたし)、私もショックを受け、この『BLUE GIANT SUPREME』はしばらく読む気がしなかった。
が、『ビッグコミック』での連載を立ち読みしてみたら面白かったので、コミックスを買ってみたしだい。
東京のジャズシーンで一定の評価を得、日本一のジャズクラブ「So Blue」のステージにも立った主人公・宮本大は、バンド「ジャス」を解散し、ヨーロッパに“サックス武者修行”に出る――。
まずはドイツのミュンヘンとハンブルクを舞台に、「世界一のサックス・プレーヤー」を目指す大の孤軍奮闘が描かれるのが、『BLUE GIANT SUPREME』の序盤の展開だ。
すでに複数の人が指摘しているように、物語の骨子は、五木寛之の60年代の青春小説『青年は荒野をめざす』を彷彿とさせる。
『青年は荒野をめざす』に限らず、初期の五木作品には「ジャズ青春小説」と呼びたい作品が多い(「海を見ていたジョニー」「さらばモスクワ愚連隊」など)。私は少年時代にそれらの作品を愛読していたから、この『BLUE GIANT SUPREME』には懐かしさも感じる。
ただ、五木の「ジャズ青春小説」が、金髪ネーチャンとの激しい恋とか、不良たちとの大立ち回りとかが出てきて通俗的なのに対し、『BLUE GIANT SUPREME』は生真面目で求道的な青春マンガである。
2巻で登場する女性ベーシスト、ハンナと大がこの先の展開で恋に陥りそうではあるが、ハンナのキャラもすごく地味だし……。
何より、大が昔の少年マンガの主人公のような“天真爛漫まっすぐキャラ”だから、五木作品みたいな通俗展開にはなりようがない。でも、その生真面目さがとても好ましい。
2次元の画面でジャズの音を表現するという難しい課題に挑みつつ、青春マンガとしても王道をゆく面白さ。正編『BLUE GIANT』をしのぐ傑作になるかもしれない。 -
胸が熱くなる漫画ってあるよね。
漫画だから音は出ないけど、音が出そうなシーンがあります。
なんだろ、コマ割り?ストーリー?セリフ?絵?
面白いです。 -
"You see Hannah,Jazz can break through any wall.
あのねハンナ、ジャズは色々なモノを飛び越えられるんだ。
年齢も、性別も、演っている場所さえも。
だからこそ君が好きになってくれた。
You see?"
BLUE GIANT SUPREME 第二巻。
自分の直感にヒットした女性ベーシスト、ハンナを探し回る大。
2人が組んだらどうなるんだろう?展開が楽しみです。 -
画を観て、音が想像できて、ゾクゾクする感じ、他の漫画では中々無い。
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ドイツでも受け入れられ始めてきた大のプレイ。そしてハンナとの出会い。
この漫画の素晴らしいところは、完璧な人間が一人もいないことだ。それぞれが何かいびつなパーソナリティを持っている(人間ってそういうものだよね)。そしてハンナもそんな一人。大との出会いによって、それぞれがどう成長していくのかが見もの。 -
ドイツに渡った大の物語。ミュンヘンで出会った女性ベーシスト。一人だけで戦っていた大は、バンド仲間を探し始める。一人で戦って、傷ついて、でも成長している。その成長した圧倒的な力を持って、その音で勝負するべくパートナーを増やそうとする。ハンブルグで会える、そう信じてまっすぐに向かったドイツ第二の都市ハンブルグ。魂が通う、熱い出会いとはこういうものだ。そんなストーリーにまた次回が楽しみになってきた。