パッとしない子 (Kindle Single) [Kindle]

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著者 : 辻村深月
  • Amazon Publishing (2017年7月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (42ページ)

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パッとしない子 (Kindle Single)の感想・レビュー・書評

  • 主人公の小学校教師・美穂が、かつて教え子だった子が大人になり大スターとなってテレビの企画で学校にやってくることになった。パッとしない子という思い出しかなく、唯一思い出せるエピソードが運動会で門を黒く塗りたいと希望したが、他の先生に反対されたところを美穂が許可して例年とは違ったかっこいい門を完成させることができたというくらいだった。
    撮影が終了し、その教え子からまさかの2人で話をしたいとの言われ、もしかしたらあの時のお礼を言われるのではないかと期待していた。しかし、2人で話をし始めると、美穂の言動で今までどれだけ傷つられたかということを怒り顕にして伝えられショックを受ける物語だった。

    今までいろんな人と関わってきたけれど、自分にとって大事に思っていない人は記憶にも残っていないことが多く、その相手を大切に思っていないという気持ちが、何気ない言葉・行動で相手に簡単に伝わってしまう怖さを感じた。
    今まで生きてきた中で、自分も知らず知らず傷つけてきた人が何人いるのだろうかと背筋が凍った。

  • 主人公の教師、いるいるこういうタイプ、という感じだった。ただ、自分でも言っているように「そんなひどいことをした」わけではない。おそらく他の職業についていたらこんな何年越しかわからないような憎悪を向けられることもなかったかもしれない。やはり、子供相手というのは難しい職業なのだと思う。
    軽い気持ちで、悪意なく言ったことが人を傷つけることもある。
    嫌いな人に、自分を語られたくないし、勝手なことを言ってほしくない。
    どちらの気持ちもわかるし、どちらも悪人ではない。

  • どきっとする内容で我が身を振り返った。

  • かつて地味で目立たない(ぱっとしない)教え子だと思ってた佑がアイドルになって母校で撮影。主人公の先生は祐に呼ばれて自分のことは語るな見るな嫌いだと言われる。

    思慮の浅いリア充先生とリア充生徒たちの枠から外れてた地味な子の復讐劇。

    軽い気持ちで言った方は忘れてても、言われた方は深く心が傷ついているって話。

    kindle singles で短くて安い。お勧め。

  • 教え子が人気アイドルになった。
    母校訪問で教え子が訪れ、過去の自分の言動を否定される。
    有名人を知っているというアピールがファンレターにより本人に伝わっていた。自分自身には他意なく、当たり障りのない言葉と思い発した言葉は、教え子の家族からは嫌悪の対象となっていた。

    誰にでもある過去。
    誰もが責めれられることがあってもおかしくない話。
    身近すぎる罪だからこそ、背筋が凍る物語。

  • 良かった。
    身近にあり得る話で、考えさせられた。
    今時のお話でもあり、言動には注意が必要だなあと思った。

  • うーん、イマイチ。
    どのような意図で書かれた本なのでしょうか。ぱっとしない子の方が本当は悪者、という読み方をすれば良いのかな。書いてある通りの道徳本のような読み方は、期待されていないのだと思う。
    辻村さんの別の小説で良いものがあったので、著者名だけでこの本に期待したのだが、この本は私にとってはあまり面白いものではなかった。
    他の著作に期待。

  • 「言った方が覚えてなくても、言われた方は傷になって覚えていること」

  • ちょうど読むべき本がなくなり、Kindleストアを徘徊して
    いたら見つけた辻村深月のシングル。一遍の短編だけが収
    録されており、読書に費やした時間はたった10分。しかし、
    これが恐ろしい10分だった。

    ここからややネタバレ注意。
    主人公はある程度の経験を積んだ小学校の女性美術教師。
    若い頃の教え子(正確にはそうでは無いらしいが)に今を
    ときめくアイドルグループのメンバーが。彼に創作の機会
    を与えたことを、ちょっとだけ自慢に思っている、という、
    実にありがちな教師。そんな彼女の元に、母校訪問のテレ
    ビ番組の収録に件の彼がやってきて・・・という内容。

    「ツナグ」などで一瞬垣間見える辻村深月の「毒」の部分
    が大きくクローズアップされる物語。文中から感じるのは
    「怖い」という感情よりも、どうしようもない居たたまれ
    なさ。もし自分がこの教師の立場だったら、と考えると、
    背筋どころか全身に冷たいモノが流れると思う。

    この10分の何が怖いのかというと、自分も彼女と同じこと
    を既にやってしまっている可能性が高いこと。そして、
    彼女と同じ職業だった僕の両親が、やっぱり同じことをし
    ていたんじゃないか?と考えてしまうこと。

    僕にとっては問題作。かなり凄い作品であることは諸手を
    挙げて認めるけど、個人的には10分間喉元にナイフを突き
    つけられているようなモノ。長編じゃなくて本当に良かっ
    たと思う。

    ただ、この作品および同系統の作品を含めた短編集がもし
    出るというのなら、無意識のうちにお金を払ってしまうか
    も・・・。そういう意味でも恐ろしいです、コレ。
    身内に教師が居る人は読まない方が賢明かな?

  • 大人気アイドルグループの一員である佑が、美穂の勤務する小学校に母校訪問としてやってきた。当時美穂は佑の弟の担任であり、佑の絵の才能を後押ししたきっかけを自分が作ったと記憶していた。久々の再会のため、当時のエピソードを感謝されるものかと思いきや・・。

    記憶はその人によって捉え方が全く異なる。特に誰かに傷つけられた言葉や態度、嫌な記憶は後になっても強く残る。発した本人に全くそんな気がなかったとしても。
    教師、徒間だけではなく、人は自分の興味・関心のあるもの、心が動いたことは覚えているが、そうでないものは記憶に残らない。私自身も知らぬ間に知らないところで誰かを傷つけ、長年心に刺さる棘を埋め込んでいるのかもしれない。
    自分の発する言葉を大切にし、無意識に誰かを傷つけることのないよう過ごせたら、、と思う。

  • KindleSinglesにて。
    コレはなかなか胸クソ悪い。
    よい。
    よいね。
    辻村深月はホント読んでみるまでどっちかわからないから楽しいわ。
    いやあもうホント出てくるヤツらがみんな好きになれない感じでよい。
    そして普通にいそう。
    それがまた胸クソ悪さに拍車をかける。
    いやあよかった。

  • 短編ですが見事に人間描写を書ききっています。

    辻村さんは昔はSFミステリー(ちょっと違う?)が多かったけど最近は人間ドラマが増えましたね。

    でも、人間の心の深い部分をえぐるような引き出し方は相変わらずさすがです。

  • 記憶ほど曖昧な存在は無い。

  • 前半はほのぼのしてたのに、後半に入って胸が痛くなった。
    自分も過去あまり良い印象のない人いるし、逆に知らないところで傷付けて根に持たれてることもあるかもしれない。
    一つ一つの言葉の選び方が大切だと感じた。

  • 暗く、えぐられるような話。

  • 背筋がぞっとした。
    文章だけで、ここまで臨場感持って嫌な気持ちになるのは久しぶり。私もだいぶ内気な時期が長かったので、男子ばかり見てるおばさん先生とか大嫌いだったなぁ。。。理不尽に怒られた記憶とかがリフレインされる。

    わからない人には本当に、わからないんだよね。
    絶望が心に重い。

    話をしないで、ではなく、「見ないで」なのがより拒絶を現してるんだろう。。。

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