ダークサイド・スキル 本当に戦えるリーダーになる7つの裏技 (日本経済新聞出版) [Kindle]
- 日経BP (2017年7月5日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (208ページ)
感想・レビュー・書評
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大企業にて上を目指すための、俗に言う政治みたいなものをスキルとして哲学した本。大企業で上がっていく人は実践できてそうなスキルで、批評家で上がらない人は手に取ることもしなさそうなので、ターゲットはいまいちわからなかった。
メモ
・KYな部下を育てる、自浄作用をもつということ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
・今日の活動はPLのどこに紐づいているか?付加価値は生み出せているか?
・大本営オペレーションではグローバルを相手にできない
・普段から思想を布教しておいていざという時に一気呵成にシナプスを総動員させる
・ウインドウが開く瞬間、気が熟す時を逃さない
・普段からの信念をここ1番で捻じ曲げない、男気貯金を貯める
・組織図上のブライトラインだけでなく非公式なダークラインネットワーク、神経回路を組織内に張り巡らせておくこと
・部下に7割の時間を割くと決め、結果半分くらいで着地するのがちょうどいい -
様々なリーダーシップの書籍を読んできましたが、数値目標が達成しそうもない時の振る舞い方に言及しているのは初めてでした。
教科書的でないスキルについて触れられており、とても参考になる一冊です。
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はじめに
日本企業の根底に脈々と流れる価値観
・みなで協調しながら物事を決める
・空気を読むことが美徳とされる
・会社への忠誠心を重視、よそ者を排除
組織を動かし会社を変革するためにはもっと泥臭いヒューマンスキルが必要
Prologue 表のスキルだけでは生き残れない時代
中庸な事業を如何に覚醒させるか
今求められるのは長い時間軸の改善ではなく、思い切った判断を伴う改革
現場も経営も見られるミドルの役割が重要
ブライトサイドスキル・ダークサイドスキル
Part.I 7つのダークサイドスキル
その1 思うように上司を操れ
その2 KYな奴を優先しろ
その3 使える奴を手なずけろ
その4 堂々と嫌われろ
その5 煩悩に溺れず欲に溺れろ
その6 踏み絵から逃げるな
その7 部下に使われて使いこなせ
PartⅡ. ダークサイド・スキルを磨くポイント
その1 いつでも戦える態勢を整える
その2 人を操る3つの力
その3 ブレないリーダーになるために
数値目標でないビジョンを作る
言行一致を目指す
腹をくくる
PartⅢ. ダークサイド・スキル実践編
先に行動を変えないと意識は変わらない
デッドラインだけ決めてやり方は任せる -
話が無駄に長い
キャッチーな言葉をタイトルにしてみたけど、そこまでの中身じゃない -
人を動かすためには「ダークサイド・スキル」を身につける必要があることを説いた本。
ダークサイドと書いていますが、決しておどろおどろしいものではありません。「ダークサイド・スキル」は人に影響を与えて、人を動かすことで自分の意思を通すのに必要なスキルです。
リーダーとして組織の変革を起こしたいなら、ダークサイド・スキルは必須のビジネススキルです。 -
(比較的大きな組織における)マネージャーにとっての必須スキルのお話。
人たらしになるには?というのを冷静に、かつ、真面目に考えましょうということですかね。
よく「優秀なプレーヤー(ブライトスキルフル)は優秀なマネージャー(ダークスキルフル)になれるとは限らない」と言いますが、ほんと気を付けないといけませんね。
いつも思うのは、これ系の本全てが言っていることは「(1 on 1で)人の話を聞きましょう」ということですね。
いや、本当にそのとおりかと。全ては共感から始まるのでしょう
でも、ちょっと味方を変えると「社内政治の勝ち方〜」みたいにも捉えられますかね。まぁ正直、表裏一体だと思います… -
スラスラ読めた
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何ともタイトルのインパクトが全面に出過ぎている書。
目を惹くタイトルの場合は、あまり中身には期待しないけれども良い意味で裏切られた。
そもそもタイトルのダークサイドスキルとはどういうものか?という定義から、そのポイントについて述べられている。まず本書で冒頭に下記定義している
▶︎ブライドスキル:目に見える分かりやすいスキル(資格やプログラミングなどのハードスキル)
▶︎ダークサイドスキル:目に見えにくいスキル(段取りや根回しなどの意思決定などに影響するソフトスキル)
この視点で後者のダークサイドスキルの能力向上のポイントなどや具定例が出ているわけですが、個人的に良いなと思ったのは「人を操る力」という箇所の3つの力でした。
<人を操るために必要な3つの力>
その①:コミュ力
→お金の数字から見える違和感の匂いを嗅ぎ分け適切なコミュ力がある。前提としてBSとPLとキャッシュフローなどのお金が読めないといけない
その②:人間力
→トップはもちろんのこと、現場とも繋がり、現場に対しては何かあれば自己犠牲してでも守る姿勢で引っ張る。特にできる人にはウェットに、出来ない人は最初からドライになってでも規律を作り・目線合わせをする。
その③:リーダーシップ
→欲望は持ちつつも、高い志を常に心がけ、外に対しては強い規律性など、自分への厳しさをオープンして信頼を獲得していく。
この3つはマネジメントしている上で非常に大事な視点だと感じたので、自己を振り返るとともに、今後、何を留意して何を学ぶべきか、考えるきっかけになりました。
中間管理職の人には特に読んでほしい一冊です。