なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか ― すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる [Kindle]
- 英治出版 (2017年8月7日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (453ページ)
感想・レビュー・書評
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一時期ブームになったティール組織と近しい。
成人発達理論をベースとした組織論の本。
組織文化によって組織成員の成長を促す組織を「発達指向型組織(=DDO)」とし、ネクスト・ジャンプ、ブリッジウォーター、デキュリオンの3社の事例が深く紹介されている。
【メモ】
・DDOの3つの側面
①エッジ:発達への強い欲求
②ホーム:発達を後押しするコミュニティ
③グルーヴ:発達を実現するための慣行
・大人の知性の3つの段階
①環境順応型知性
②自己主導型知性
③自己変容型知性詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前著の「なぜ人と組織は変われないのか」の実例本といえる。前著では個々人がなぜ変わることができないかという仕組みを解き明かしていたが、本書では組織としていかにそれを促進できるかという切り口である。
米国の所謂エクセレントカンパニー(発達指向型組織=DDO)を取り上げ、業界の異なるそれぞれの企業がどのように組織としての学習を促しているか、取り組んでいるか、そして成果を上げているか紹介している。
DDDとなるために
組織のコンセプトは「エッジ」「ホーム」「グルーヴ」
自己改善をおこない、ほかの人の自己改善を助ける(=エッジ) ためには、コミュニティによる支援がもたらす安全(=ホーム) と、実践すべき活動に名前をつけ、その活動を定例化する慣行(=グルーヴ) が欠かせない
個人に求める資質は
・既存のやり方を疑う能力
・ビジョンを共有させる能力
・意見対立に対処する能力
・問題を解決する能力
・仕事を任せる能力
・人々に自信をもたせる能力
・良好な人間関係を築く能力
実例の紹介に重点がおかれているため、自分の会社・組織で実行するには「チームが機能するとはどういうことか」のほうが参考になる -
ひと通り読んだけど、腹落ちまでしていない。
自分(他者もしかり)の弱さと向き合う、さらけ出す、受け入れることにまだまだ障壁がある。
いまは、自分の状態を認識しておくだけでいいのかもしれない。周りで起きている流れに身を任せていたら、またこの本を開く時が来る予感。 -
ここに紹介された組織文化、風土、しくみを持つ集団が、学習し続ける理想の組織であると位置づけ、プロコンとしての活動に繋げておきたい。