牯嶺街少年殺人事件 [DVD]

監督 : エドワード・ヤン 
出演 : チャン・チェン  リサ・ヤン  ワン・チーザン  クー・ユールン  エレイン・ジン 
  • Happinet
4.00
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953043183

感想・レビュー・書評

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  • 夜勤明けの私には4時間ほどの長編で疲れるのだが、何度観ても良い作品だ。外省人と言われる国民党軍と共に第二次世界大戦後に台湾に来た中国人は複雑に台湾人とは違う問題を抱えていたことを知る。といえば大袈裟だが、その時代の外省人の悪ガキどものお話で、ギャングのケンカとプレスリーのサウンドと共に切ない恋の物語でもない。実は重く苦しい映画なのだ。

  • 長い…だけど、登場人物たちをリアルに感じられたひとときでした。本当にこういう出来事が繰り広げられてたんじゃないかというほど自然でした。
    小四と小明の淡い想い…だけど転落していく小四の心は追い詰められていたのではないかと思いました。自分以外を変えられる、自分だけが彼女を救える…歳を重ねると、それは出来る筈もない事だと気付けますが思春期にはどだい無理な話。悲劇でした。

    エンジェルボイス小猫王くんだけが癒し。
    小明も凛とした光を放ってて惹きつけられるのですが、「ハニーの女」という立ち位置凄いな。。

    実際に起こった事件から着想を得てるんですね。鬱屈した世界でした。

  • ついに見た。
    中国国民党が逃れてきた当時の台湾の激動を、それぞれの登場人物が反映している。

    しかもそうした変化は、もっとも子どもたちを介して表現される。だからこそ、本作で繰り広げられる悲劇が胸に迫る。

    誰を肯定することもできないし、いくらその人間が下劣であってさえ、完全に否定することはできない。にもかかわらず、明確な判断を下すのは、ただ権力の側ばかり。

    そうした意味で、すさまじく悲しい映画だった。

  • これは見る前にあちこちでネタバレを読んで予習した方がいい。実際、そういったコメントもある。話しに起伏がない、名前が覚えられない(顔での判別も容易ではない)、何よりとにかく長い。などみんな思うところは同じようです。
    男子学生が登場人物の多くを占めるけど、みんなおんなじ制服だし。欧米人が日本の映画やドラマみたらきっと同じように感じるんだろうね、みんな体格も顔も声質も同じで区分できないって。
    ネタバレの中でも台湾という国の歴史についての知識も重要。ここもざっくりでいいので知っておいてからでないと、この映画の時代背景が全く理解出来ない。すなわちこの映画が理解出来ない、と言っても過言ではないだろう。殺人事件は、主人公の男子生徒が好きになった女の子を殺しちゃった、てお話なんだけどそこにはこの当時の時代というものが否応なしにからんでくる。
    今では台湾といったらとても民主化されていて、中国とのことはあれど立派に一つの国として機能している、という国(表現が難しいね)だけどつい20数年年くらい前までは議会では女性が殴り合いしたりとか、なんだかなぁって感じだった記憶。長く戒厳令下にあって、この映画でも街中を普通に軍用車両が通っていく。

    それにしても当時の台湾の中高生ってあんなにませてたの? ナイトクラブ運営するなんていくらチンピラ?不良?といってもたかが子供達だよ。やっぱり時代だったのかな。

  • 読み取りきれず。またいつか

  • 最初からはっきり言っておくのですが、とても退屈な4時間でした。フィルマで平均4点越えの映画の良さがわからないのですから、もうこれは屈辱的な経験といってもよいでしょう。

    だいたい、ストーリーの起伏が少ない映画は苦手なのです。全然殺人事件起きないし。外省人、内省人の対立を背景にした少年たちの抗争も「ウェストサイド・ストーリー」にようなエモーショナルなドラマとしての盛り上がりもなし。登場人物多過ぎるて、誰が誰だかさっぱりわからないのです。

    この映画の良さがわからないかぎりシネフィルとは言えない。そんな空気もありそうですが、たぶん好みの問題なんだろうと自分を慰めています。

  • 2020/4/19
    面白かった。

  • 中学生の小四(張震)は外省人の子で、学校では不良グループのメンバーと仲良くなったり、同級生らはプレスリーに憧れたりと多感な時期を過ごしていた。小四の兄も頭は良いがゴロツキと仲良くなっていく。そんな中、小四は不良グループのボス・ハニーの彼女だという小明という女の子に淡い恋心を抱くようになる。

    1960年代初頭の台湾で実際に起きた中学生同士の殺傷事件をモチーフにした青春映画。登場人物が多すぎる、説明描写が少ないなど不親切な部分は気になりますが、激動だった当時の台湾社会を下敷きに少年たちの心象を描ききった傑作です。今やアジアを代表する映画スターになった張震の初々しい演技は必見で、時代に翻弄され悲劇的な結末を迎えてしまう姿に胸を打たれます。

  • 制作年:1991年
    監 督:エドワード・ヤン
    主 演:チャン・チェン、リサ・ヤン、ワン・チーザン、クー・ユールン
    時 間:236分
    音 声:北:ドルビーデジタルモノラル


    1949年、中国大陸での国共内戦に敗れた国民党政府は台湾に渡り、それに伴って約200万人も台湾へと移住した。
    1960年、そのように移住した張家の次男小四は、中学の夜間部に通っており、“小公園”と呼ばれる不良少年グループに属する王茂、飛機、滑頭らと同級生だった。
    小四は少女小明と知り合う。
    彼女は小公園グループのボス、ハニーの彼女という噂だ。
    ハニーは対立する“217”グループのボスと小明を奪い合い、相手を殺して台南へ逃げたという。
    ある時小四は小明と一緒にいたと217グループに因縁をつけられるが、最近小四のクラスに転校してきた軍の指令官の息子小馬がひとりで助けてくれた。
    小四は小明へのほのかな愛情や、小馬との友情を育んで日々を過ごしていく。
    小四の兄は優等生だが、たちの悪い友人“葉っぱ”と一緒に217グループのたまり場のビリヤード店に出入りするようになっていた。
    葉っぱはコンサートを開いて一儲けしようと企んでいたが、ビリヤードで負けがこみ217グループの現ボス、山東に脅され、彼を滑頭に引き合わせることになる。
    山東は歌に夢中になっているハニーの弟二條を出し抜き滑頭に小公園グループをまとめさせ、さらに自分がそれを牛耳ろうという腹づもりでいた。
    そんな頃、ハニーが帰ってくる。
    50年代のアメリカン・ポップスに沸き立つコンサート当日の会場に彼はやって来て山東と和解しようとするが、山東は走り来るトラックの前にハニーを突き飛ばして殺してしまう。
    小明はショックで寝込み、小四は台湾人ヤクザとともにハニーの仕返しに行く。
    山東は殺された。
    その晩帰宅すると、小四の父は共産党との関係を問われ秘密警察に呼び出されていた。
    ある日、小四は小明とのつきあいを注意されてかっとなって反抗し、退学になる。
    彼は昼間部への編入試験を目指して勉強するが、滑頭から小明と小馬の仲を告げられる。小明は失業中の母をお手伝いに雇ってもらい、小馬の家に住み込んでいた。
    下校時の小馬を脅そうとして小四は学校へ行くが、小明に会い、話しているうちに自分でも分からぬまま小明を刺し殺してしまう。

  • ラストシーン、いつか観た記憶があるんだけど、思い出せない。

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