- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4907953043183
感想・レビュー・書評
-
夜勤明けの私には4時間ほどの長編で疲れるのだが、何度観ても良い作品だ。外省人と言われる国民党軍と共に第二次世界大戦後に台湾に来た中国人は複雑に台湾人とは違う問題を抱えていたことを知る。といえば大袈裟だが、その時代の外省人の悪ガキどものお話で、ギャングのケンカとプレスリーのサウンドと共に切ない恋の物語でもない。実は重く苦しい映画なのだ。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
長い…だけど、登場人物たちをリアルに感じられたひとときでした。本当にこういう出来事が繰り広げられてたんじゃないかというほど自然でした。
小四と小明の淡い想い…だけど転落していく小四の心は追い詰められていたのではないかと思いました。自分以外を変えられる、自分だけが彼女を救える…歳を重ねると、それは出来る筈もない事だと気付けますが思春期にはどだい無理な話。悲劇でした。
エンジェルボイス小猫王くんだけが癒し。
小明も凛とした光を放ってて惹きつけられるのですが、「ハニーの女」という立ち位置凄いな。。
実際に起こった事件から着想を得てるんですね。鬱屈した世界でした。 -
ついに見た。
中国国民党が逃れてきた当時の台湾の激動を、それぞれの登場人物が反映している。
しかもそうした変化は、もっとも子どもたちを介して表現される。だからこそ、本作で繰り広げられる悲劇が胸に迫る。
誰を肯定することもできないし、いくらその人間が下劣であってさえ、完全に否定することはできない。にもかかわらず、明確な判断を下すのは、ただ権力の側ばかり。
そうした意味で、すさまじく悲しい映画だった。 -
これは見る前にあちこちでネタバレを読んで予習した方がいい。実際、そういったコメントもある。話しに起伏がない、名前が覚えられない(顔での判別も容易ではない)、何よりとにかく長い。などみんな思うところは同じようです。
男子学生が登場人物の多くを占めるけど、みんなおんなじ制服だし。欧米人が日本の映画やドラマみたらきっと同じように感じるんだろうね、みんな体格も顔も声質も同じで区分できないって。
ネタバレの中でも台湾という国の歴史についての知識も重要。ここもざっくりでいいので知っておいてからでないと、この映画の時代背景が全く理解出来ない。すなわちこの映画が理解出来ない、と言っても過言ではないだろう。殺人事件は、主人公の男子生徒が好きになった女の子を殺しちゃった、てお話なんだけどそこにはこの当時の時代というものが否応なしにからんでくる。
今では台湾といったらとても民主化されていて、中国とのことはあれど立派に一つの国として機能している、という国(表現が難しいね)だけどつい20数年年くらい前までは議会では女性が殴り合いしたりとか、なんだかなぁって感じだった記憶。長く戒厳令下にあって、この映画でも街中を普通に軍用車両が通っていく。
それにしても当時の台湾の中高生ってあんなにませてたの? ナイトクラブ運営するなんていくらチンピラ?不良?といってもたかが子供達だよ。やっぱり時代だったのかな。 -
読み取りきれず。またいつか
-
最初からはっきり言っておくのですが、とても退屈な4時間でした。フィルマで平均4点越えの映画の良さがわからないのですから、もうこれは屈辱的な経験といってもよいでしょう。
だいたい、ストーリーの起伏が少ない映画は苦手なのです。全然殺人事件起きないし。外省人、内省人の対立を背景にした少年たちの抗争も「ウェストサイド・ストーリー」にようなエモーショナルなドラマとしての盛り上がりもなし。登場人物多過ぎるて、誰が誰だかさっぱりわからないのです。
この映画の良さがわからないかぎりシネフィルとは言えない。そんな空気もありそうですが、たぶん好みの問題なんだろうと自分を慰めています。 -
2020/4/19
面白かった。 -
中学生の小四(張震)は外省人の子で、学校では不良グループのメンバーと仲良くなったり、同級生らはプレスリーに憧れたりと多感な時期を過ごしていた。小四の兄も頭は良いがゴロツキと仲良くなっていく。そんな中、小四は不良グループのボス・ハニーの彼女だという小明という女の子に淡い恋心を抱くようになる。
1960年代初頭の台湾で実際に起きた中学生同士の殺傷事件をモチーフにした青春映画。登場人物が多すぎる、説明描写が少ないなど不親切な部分は気になりますが、激動だった当時の台湾社会を下敷きに少年たちの心象を描ききった傑作です。今やアジアを代表する映画スターになった張震の初々しい演技は必見で、時代に翻弄され悲劇的な結末を迎えてしまう姿に胸を打たれます。 -
ラストシーン、いつか観た記憶があるんだけど、思い出せない。