- Amazon.co.jp ・電子書籍 (480ページ)
感想・レビュー・書評
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解説にあるとおり、まさに日本妖怪版のハリーポッターですな。迎えに来た大原由希恵さん若い女の先生なのにこの人がハグリットではちと可哀そう。魔女とはいえ、箒に乗って空を飛べるけど、魔法は使えないんですね。ホグワーツがつくばだったりするのもちとうれしい。
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AmazonUnlimitedで読了。
同じ作者様の『大正浪漫 横濱魔女学校』シリーズの1冊目を読んで、2冊めは途中…という状態で、こちらを読みました。Amazonのレビューでは酷評が目立ちますが、私はそう悪くなかったと思っています。横濱魔女学校シリーズで描かれる女子仏語塾のその後、ずっと未来の『ディアーヌ学院』が舞台。
事故で両親を失くした綾乃は、角田村という鄙びた村へ引き取られて暮らしています。叔父夫婦には可愛がられているけれど、婿取り婚などまだ中学なのに言い出され、ここで一生を終わるのかと気が重いのでした。彼女には、実は人語を解する白蛇の『アロウ』という友人がいて、初恋に進展するかな?というところ…。
いろいろあって筑波山を望む魔女養成機関『ディアーヌ学院』の生徒となった綾乃は、良き友人やBFにも恵まれて学院生活を楽しんでいますが、夏休みに、出身地である角田村に戻り、大事件に巻き込まれます。
ん…この本を酷評される方がいるのは、ヒロイン綾乃が、アロウという恋人がありながら、学院で雪之丞という男の子と親しくなるからなのですが…ひどい女扱いの綾乃、別にお話を丁寧に読んでいたら、フラフラした態度には見えません。恋の顛末はネタバレになるのでしませんが…ああ、やっぱりねと収まりがよかったです。
確かに民話的な異類ファンタジーと、女学校ものと、あれこれの小説や映画の影響も混じっていますが、それと恋物語の部分への批判は別物。ボーイ・ミーツ・ガールのひとつの形だよなあ、と思いました。色々詰め込んであるとも批判されてますが、地の文も女の子たちも汚い言葉がなく、男の子も気持ちいい性分です。
親衛隊の目線で、幸運にも優しい人々に囲まれて愛される綾乃に嫉妬して読んじゃうと、たしかに嫌な子に見えるかも知れませんが…。綾乃も雪之丞もきちんとけじめはついてるし、読者が嫉妬してどうすんだ、という感じが、私はしています。
日本民話的な妖異ものと、少女小説的な女学校ものの融合。そしてタイムトラベルと、大きな柱があり、それがどう謎解きに絡んで、物語が収斂するのかを、箒に乗ったつもりで楽しんでいれば、別に解りにくいこともありません。これが解りにくいって方は、アニメや映画、一本道のラノベしか読んでないのでしょうか。
色んな情報を綾乃や雪之丞たちと一緒につなぎ合わせて、一緒にああかこうかと考えれば、そんなに難しいこともないのですよ。どちらかというと、盛りだくさんのお話なので、こんなにたくさんの材料をちゃんとお話として着地させられる筆力に、すごいなあと思いますね。
疾走感があるし明るい印象のお話で、あまり昨今では人気のない?日本の民話や伝説を活かして、こんなお話が出てくるなんて、わくわくします。もう少しお話を洗練させて、舞台を絞った感じにするために、横濱魔女学校シリーズをお始めになったのかなと推察しますし…。嫌いだわ、という方は、風合いがご自身のお好みとは合わないだけ、ということも考えられるので。(ちなみに私、横溝正史は苦手です。怖くて怖くて。上手いけど読めない。それと同じように、合わない、ってことは普通にあると思います。)
続編も出ているようですし、私は楽しみかな。題材が整理されて、それでもこのスピード感が消えなくて、言葉選びの品の良さがそのままなら、私はずっとファンでいようと思います。 -
途中で感じたいくつかのモヤモヤが、終わりで解消されて一応すっきりした。
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サラッと読めてしまうライトな和風ファンタジーかと思いきや意外と読み応えがあった。様々な伏線も張られていて,よく練られたストーリーだった。続編も読みたくなる。
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前半は凄くいいです。ハリーポッターにしない方が良かったのに。閉された田舎の雰囲気良かった。
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めちゃくちゃ良かった。
世界もキャラもストーリーも全部。読みやすかったし。
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