ボックス21 (ハヤカワ・ミステリ文庫) [Kindle]

  • 早川書房
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感想・レビュー・書評

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  • すごく後味が悪い。救われん、、、ああ、こういうのの後に「午後のチャイムが鳴る前に」(だったかな?)みたいな軽くて明るいプチ推理小説を読むべきなのかも。私は恥とか罪悪感とかに絡めとられて、人として間違ってることをすることはどうしてもできない。いや、やってしまっても秘密にできない。恐ろしく嫌な小説だった。このコンビ、「制裁」もそうだったわ 90

  • エーヴェルト警部シリーズの2作目。
    北欧社会に蔓延る闇を主に話が進み、結末は…。
    嫌な読後感だけれど、物語が、世界全体に蔓延る闇を描いているようで、気持ちに突き刺さるものがある。

    北欧社会の社会が抱える闇は、東欧諸国にもつながり、そして、日本にも蔓延っている…。

    世界全体の問題。

    シリーズ3作目を読むつもりだが、エーヴェルト、スヴェンともに、心に深い傷をもったまま、仕事をしていくことになるのか…。

  • なんとも後味の悪い。

    結局、「ブルータスよ、お前もか」と突っ込みたくなった。スヴェンのファンになりかけたのに、一瞬で気持ちは萎えた。

    このグレーンス警部シリーズを読み始めてまだ2作目だが、どうしてもキャラクターが好きになれない。とくにこの『ボックス21』は不愉快な言動ばかりで、かなりストレス溜めながら読み進めた。だが、前作の『制裁』同様、後半からの展開が上手い。なぜが、読み続けさせられてしまう。

    後半、突然出てくるフードを被った女がすぐに誰だかわかった。ここは驚きもしなかったし、私もそう書くと思ったから。作者は最後にフードの女の正体を明らかにさせ読者を驚かせたかったのだろうが、正直に言って残念だった。私が書くと思った展開以上に驚きが欲しかったし、意外性が欲しかった。

    グレーンスは親友の妻に気を使う必要がなかったのだ。彼は更に自分で自分の恥の上塗りを繰り返してしまったわけだ。ある意味、片棒まで担いでしまったことになる。

    さて、彼はディミトリとフードの女を捕まえることが出来るのか? と言うか、女はグレーンスの弱い部分を知っている。だから「嘘なしでも生きていける、そう思える日が来たら」などと思わせないよう振る舞い続けるかも知れない。

    もし、グレーンスが本当に二人を捕まえることが出来た時、彼が恥の上塗りに気づき、それをどうするかが見物だ。

    そしてスヴェンもグレーンスと同じ恥を隠したことを、後悔の念に苦しむだろう。



    そんなわけで、三作目を読むか、読まないのがいいのか、考えた挙げ句、ダウンロードした。

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著者プロフィール

アンデシュ・ルースルンド 1961年生まれ。作家・ジャーナリスト。ヘルストレムとの共著『制裁』で最優秀北欧犯罪小説賞を受賞。

「2013年 『三秒間の死角 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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