ここは、おしまいの地 [Kindle]

著者 :
  • 太田出版
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感想 : 8
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感想・レビュー・書評

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  • 生きていると苦しいことはたくさんある。この本を読んでいて、どんなに苦しい経験も「語ること」を通して昇華されていく側面があるんだと思った。自分も家庭的に苦しい思いをしたこともあるけれど、でも、振り返ると親には感謝しかないし、自分は幸せなんだなあと思う。こだまさんの文章からは「書くこと」を通して昇華していこうという意志の強さを感じた。なのに筆致は軽い感じなのが、読んでいて引き込まれる理由なのかなと思った。一気読みでした。

  • 実話ていうのヨカッタ あんまし気持ちよくなかったで★3くらい

  • 本当は星3.6くらい

  • 連載をまとめた一冊なのでオムニバスの読み切りが20篇収録されているのだが、どれも読み終わった後一度本を閉じてため息を吐きたくなるような名作ばかり。中でも「私の守り神」「川本、またお前か」「穂先メンマの墓の下で」が好き。私も生きよう。

  • エッセイ。すべて自虐ネタ。

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    いろんな人生があるんだなあということをしみじみと感じ、読むと元気になる。自分はどんな人間であるのかをよく踏まえたうえで無理をせず、等身大の自分自身と向き合って生きていこう、ということですね。

    あとがきの以下の文にたしかにそうだよねぇ、となった。
    「苦手なことは苦手なままでいい。会話が続かないときは思いっきりあたふたして、スッと沈黙してしまえばいい。作り笑いをして、変に取り繕うとするから気疲れするのだ」

    著者は謙虚な人間であろうと推察されるのでこれは単にこの本を読んだことで想起された私的なメモに過ぎないが、ありのままでいること、自然体でいようとする思想は、自分の人生を送る上で精神安定のための秘技として重要であるという一方で、成長をやめること、相手の意を汲まなくなること(不遜になること)にもつながりうる、という気がする。実際、「自然体」と称し、めちゃめちゃ無礼な態度をとる人間がいたので。その無礼な人はマツコ・デラックスのような歯に衣着せぬ物を言いをすることに憧れていた節がありそのようになってしまったのかもしれないが、取り繕わないことと礼節との距離は測って生きる必要があると感じる。まあ常識的な範疇なら何も問題のないことではあるが。

  • おしまいの地で終わってしまう話かと思い少し怖かったがおしまいの地から始まるだけで、基本的に優しい言葉遣いを選ぶ作家さんでなので安心して読めた。心が弱っている時や敏感になっている時、少しの表現にもピリッとなる事の多い私でも大丈夫でした。エッセイなので少しずつ読めるし、読み始めるとスッと入っていける。生命の強さを感じた。

  • こだまさんのエッセイは心地よい。ずっと読んでいたい。連載してるみたいだから、また書籍化したら買うし読む。

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著者プロフィール

主婦。ブログ『塩で揉む』が人気。同人誌即売会「文学フリマ」に参加し、『なし水』に寄稿した短編を加筆修正した私小説『夫のちんぽが入らない』で2017年にデビュー。翌年には2作目となる著書『ここは、おしまいの地』を上梓した。現在、『クイック・ジャパン』『週刊SPA!』で連載中。

「2020年 『夫のちんぽが入らない(5)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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