本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (183ページ)
感想・レビュー・書評
-
興味深いテーマ
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
現代の分子生物学的知識が当たり前となっている世代としては、当時何がわかっていて、何が不明瞭だったのかを理解していないと解釈が難しいなと思う。ただ、訳者の解説にある通り、遺伝子の存在を分子とみなし、物理学的な原子の無秩序からでは生み出され得ない秩序だった遺伝様式を示すことで、新たな理論体系の必要性を論じていることは、確かに現代の分子生物学の発展に寄与していることだろう。生物は素粒子や原子の物理的な振る舞いを制御して、秩序だった細胞活動を構成していることはすでに現代では明らかだ。今後は「LIFE 3.0」でも提起されていたように、意識や思考といった精神的な活動についての、新たな物理的定義や概念が必要になってくるだろう。
-
シュレーディンガー「生命とは何か」読了。通常エントロピー増大の法則によりバラバラな状態で安定となる。しかし、生物体は「負のエントロピー」を食べて生きる事でその法則に抗う。それが複雑な機械のような生命の本質と説く。DNAの二重らせんの解明等その後の分子生物学の発展の起点となった名著。
全4件中 1 - 4件を表示