トランクイリティ・ベース・ホテル・アンド・カジノ

アーティスト : アークティック・モンキーズ 

• Hostess Entertainment

感想・レビュー・書評

[tsukasa26さんの感想 · 2019年2月9日]

本作の詩情豊かな作風を生み出している 月面コロニーのリゾートを描いたノワール映画 妖しい暗さとふくよかな美しさ 現代社会への高度な批評精神を孕んでいる 不変であり続ける人間の欲や愛 ポエトリー・リーディング的な曲 201804せざわ妹沢奈美 上梓じょうし 時代のムードに日和る 独自のセンシビリティ（感受性）をも有していた どこかレトロなフィーリング リスペクトと対抗意識の両方を持ち合わせていた レトリック（修辞法） リリシストとしても破格だったのだ ドレイクへの英国からの回答 黎明期から 自らの出自やローカリティをしっかりと担保しながら、どこまでも貧欲に他者からの影響を取り入れることで常に進化し続けるという 爆発的なカタルシスと言うよりは、ヒプノティック（睡眠的な）酩酊さ 至る所にシンコペーション（切分方せつぶんほう） それが醸し出す不穏なサイケデリア 群像劇仕立て 1968年のサマー・オブ・ラヴという季節がすっかり終わってしまった時代を描いたイーグルス1976年の傑作『ホテル・カリフォルニア』の現代版が本作だという解釈も可能だ 咀嚼に少しばかり時間がかかる 201804田中宗一郎