すべてのJ-POPはパクリである【現代ポップス論考】 (SPA!BOOKS文庫) [Kindle]
- 扶桑社 (2018年4月27日発売)
本棚登録 : 11人
感想 : 2件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (204ページ)
感想・レビュー・書評
-
全体的に賛同しかねる部分がところどころありつつも、長年お笑い芸人をやってきた立場から、日本でのお笑いと音楽の親和性を語らずにいられなかった感もある音楽論として面白く読めた。
筆者がそれほど詳しくないとことわっているアニソンについて言えば、絵がすぐ思い浮かぶというより、そこから引き出される情報の多さかなあ。そのアニソンが使われた作品に対する評価、キャラの好み、うんちくなどなど思わず語りたくなる情報が芋づる式に連なっている。筆者が表現する「懐メロ感」で言うなら、思い出深さだろうか。YouTubeに上がっているアニソンに、曲そのものへの感想より、アニメに対するコメントが付くことが多いのがそのいい例。
本書が初めて出たのは2014年。それからAKBやジャニーズを取り巻く環境も変わった。自分の知る範囲でも、ボカロPや歌い手出身のアーティストが普通にメジャーで活躍するようになって、筆者が指摘した曲の工業製品化、「制服」化がますます進んだようにも見える。それは悪い意味ではなく、誰もがちょっとしたアイデアや才能ひとつを武器に活躍できるようになった、それに触れられる機会が多くなったというか。今の状況を筆者はどう分析するのか、こういう音楽論は5年、10年単位で聞いてみたくなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全2件中 1 - 2件を表示