- Amazon.co.jp ・電子書籍 (202ページ)
感想・レビュー・書評
-
この作品を「読んで思ったこと」を書くとすれば、『ゴールデンカムイやべえな』ってこと。
いずれも綿密に歴史や文化を調べた上で、フィクションに仕立てている点で共通している。その意味では北の金カム、南の南トムと言って良いくらいである。だが、金カムはその上で「変態祭り」をねじ込んできており、唯一無二のテイストを醸している。
対して、本作は(対象としている時代の差はあれど)、東京からの訳あり転校生と地元民という、割とありがちなところからのスタートである。
また、恐らく作者は調査も含めて、本が好きなのであろうが、今の時代に「トムソーヤ」という単語でピンとくる層がどれだけ居るのだろうか。ターゲットがそこなら良いけれども、キャッチーさとしてはやや劣る。カムイの説明は、割と早い段階に出てくるし、最終盤でも語られているのと比較すると、特に。
全3巻で終わる本作は、沖縄の自然を描きながらも、脱線せずに収束していった点は非常に好印象。上手く過去(前世)話を消化していけば、2時間映画にしても良いくらいの構成だった。
大人びた5年生の設定は、個人的には好きじゃないが、中学生ってわけにもいかなかったんだろう。小6だと、来てすぐに出ていく気満々になっちゃうし。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何かあざとい、良くある系だけど計算されてる感じ
-
東京から沖縄へと転校した少年が島の文化や地元の人々の差別意識、自身の過去と向き合いながら生活していく物語。
人物の距離感や心の揺れ動きをまるで読んでいる自分が体験しているかのように感じられ、世界観にグイグイ惹き込まれる。
そして翼竜の化石という圧倒的ロマン! -
電子版の1巻が無料になっていたので試し読みをしてみたところ、予想外に面白くて全巻購入してしまいました。
最初は沖縄の離島を舞台にした『スタンド・バイ・ミー』のようなストーリーかと思いきや然にあらず。アジアの歴史、冒険、神秘主義、そしてファンタジーなどの様々な要素が絡み合い、先が読めない面白さに仕上がっています。「漫画」というメディアの良さが存分に活かされていると思いました。 -
-