対立の世紀 グローバリズムの破綻 (日本経済新聞出版) [Kindle]

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  • 地政学本。
    ・グローバリズムによる恩恵を受けられていない人々の中で、ナショナリズム運動が広がっている。(対立)
    ・グローバリズムの不安
    └経済的不安:低賃金労働者、AIや機械化による労働代替により雇用を奪われることへ不安
    └国境が緩くなり、人種・宗教・民族が入り混じることによるアイデンティティへの不安

    ・イスラム過激派によるテロにより、政治批判へつながり、極右政党が躍進する。
    →国も国民も連帯を意識し、ナショナリズムへ。外側の人間を受け入れない「壁」を建設しようとする。反グローバリズムへの動き。

  • 著者がビジネス誌等でインタビューを受けている内容のとおり。むしろそれで十分で、わざわざ本を読む必要はなかったのではと思った。

  • 主張がリベラルに寄っているように感じる。サミュエル・ハンティントンの「分断されるアメリカ 」のほうが(良し悪しではなく)考察内容に賛同できる。

    些末な部分ではあるが、AIが(低価な)メキシコ移民から単純労働を奪うという分析は正しくないのでは。産業革命の事例からわかるように、むしろコストの高い頭脳労働のほうが早くに代替されるはず。だからインドが大きなダメージを受けると国連が予測しているわけで。

  • 示唆に富む。Kindleでハイライトしまくった。原題「Us vs Them,」いわば「俺たち 対 奴ら」か。特に主要新興国の抱える構造的な対立のタネの説明が秀逸。AIの普及は先進国よりも新興国において単純労働者の仕事を奪うだろうという主張は納得した。タイトルの意味は、昨今の政治リーダーたちが「俺たち」と「奴ら=移民など」の線引きすことによって支持を集めており、それが結果として社会的な緊張を呼んでいるということを表す。
    多くのテーマを扱っているが飽きず読める翻訳文。

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著者プロフィール

ユーラシア・グループのプレジデント及び創業者。
スタンフォード大学にて博士号(旧ソ連研究)、フーバー研究所ナショナル・フェロー。コロンビア大学、東西研究所、ローレンス・リバモア国立研究所を経て、ニューヨーク大学教授。現在はコロンビア大学国際公共政策大学院にて教鞭を執る。1998年、地政学リスク・コンサルティング会社、ユーラシア・グループをニューヨークに設立。毎年発表される「世界10大リスク」でも定評がある。 主な著書に『「Gゼロ」後の世界』『対立の世紀』がある。

「2022年 『危機の地政学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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