マンモスを再生せよ ハーバード大学遺伝子研究チームの挑戦 (文春e-book) [Kindle]

制作 : 相澤康則・解説 
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感想・レビュー・書評

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  • マンモスの再生と聞くと、興味本位の実験のように思われる向きもありそうだが、とんでもない。これは、地球温暖化の抑制を目論む壮大な遺伝子学的挑戦なのだ。そして、本書は、この挑戦の中で詳らかにされる様々な人間模様や、失敗の繰り返しを淡々と綴った良質なドキュメンタリーだ。
    北極圏の永久凍土が融解すると、二酸化炭素とメタンガスが大量に放出され、これが地球温暖化を加速させてしまう。これを防ぐには、永久凍土を維持することが必須で、このためには北極圏の環境に順応した「先史時代の動物に相当する現代の動物」を、同圏に棲まわせる必要があると言う。この「先史時代の動物に相当する現代の動物」を作り出すのが、マンモスの再生ということになる。
    さらに、絶滅種の再生という面から、この挑戦には、不老不死に大きな関心を寄せる投資家ピーター・ティールまで登場するのだから、面白くならないはずがない。(ティールはこの挑戦に10万ドルを出資している。)
    かなり先の話になりそうではあるけれど、このドキュメンタリーの続編-それは即ち、再生の成功?-を熱望する。

  • ●遺伝子工学を用いてマンモスを復活させようとする研究プロジェクトの話。復活できるとしたら、それはいつ実現するのだろうか。

  • マンモス復興プロジェクトを主導するジョージ・チャーチ教授のチームに焦点を当てたノンフィクション。マーク・ザッカーバーグを取り上げた『ソーシャルビジネス』を書いたベストセラー作家が手掛けて映画化も決まっているという本書は、合成生物学という最先端の分野を扱う科学ノンフィクションでありながら、抜群に読みやすく仕上がっている。「現実は小説よりも奇なり」を実感できる、最先端の場所で起こっている現実に胸が踊った。

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