原作版 左ききのエレン(2): アトリエのアテナ [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 仕事である以上結果が全てで、がんばったで賞なんてない。
    でもその仕事でも、チームでやったはずが
    「おまえの仕事じゃないだろ」と外野からは思われる。
    こういうのは本当によくあることだけれど、
    時々積もり積もってきつくなるよなと思う。
    アーティストと違ってクリエイターでサラリーマンだから
    やらなきゃいけない案を出すしかないが、それだけなら自分がやる意味が無いわけで、
    やりたい案との折衷案を出してなんとか食らいついていくしかない。
    商品が売れるのを目の当たりにしてひとり静かにガッツポーズをする流川が恰好良い。

    エレンの「努力して報われる世界ならパパは死んでない」
    という台詞もとても刺さる。
    彼女がそう思うに至ったことも仕方のないことで、誰かが悪い訳でもない。

    朝日に見とれて車道に飛び出す光一。
    それが答えだという確証がなくても、お父さんが自殺ではなかったかもしれない
    と思えるだけで十分な救いになるだろう。

    考え悩み学ぶ、それが天才になれなかった人間の持ちえる唯一の武器。
    絵が好きだったからデッサンが上達しない、理不尽な世界。
    人の夢が終わるのをもう二度と見たくない。
    そんなエレンが下手くそ、と笑いながら光一の絵の前で鉛筆を手に取るところがぞくぞくする。

  • どんなにへたっぴでも夢を見て可能性を信じて諦めない光一、夢破れた父の影という現実がちらついて踏み出せないエレン
    朝の横浜で、エレンはもしかすると父は自殺ではなかったのかもしれないと光一を見て思えるようになる。そうして徐々に父の影から離れられるようになり、光一のアツさがエレンに火を灯す。横浜のバスキアは再びその手に筆を握る。

    やっぱり流川の話が好きすぎる。なんで好きかは難しいけど、限りなく自分にありそうな話だから、というのが一番大きいかもしれない。特にOB訪問をしている時の流川が目を輝かせて「どうしたらコピーライターになれますか」とか言ってるのは本当にえぐい。営業に配属されてからコピーライターを目指し続けようとするのも、結局時間取れなくて夢を諦める形になっていくのも、いい人に巡り合って仕事に自分なりの達成感を覚えるようになるのも、人からの声を気にしてそれでもやっぱり負い目を感じるようになるのも、ここまでありそうな話を書かれるとどうしても頭に残らざるを得ない。

    自分はみっちゃんが理想というか、ここ2年でかなりみっちゃん的成分を手に入れられたと思う。

    やっぱり左ききのエレンはニューヨークでのエレンの話とか暗黒光一とかが入ってくる前のこの辺の話が一番いいんじゃないかと思う。この後この原作編がどうなっていくのか分からないが。

  • 1-10で1シリーズ。働き方についてや自分の能力と仕事との関係など考えさせられるメッセージがあったりして好き。

  • コンペでクリエイティブになれなかった営業の流川を納得させる案を出す。飲み会で先輩にボロクソに言われる。先輩は退社するっぽい。
    エレンが7歳の頃に死んだ父親。17歳の頃、父親の死は自殺ではなく事故だと思えてる。光一の絵を見て描き始めるのかな。

  • 絵は荒削りだけど、キャラクターが真っ直ぐで良い

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著者プロフィール

1985年神奈川生まれ。株式会社なつやすみ代表。武蔵野美術大学を卒業後、大手広告代理店のアートディレクターとして働くが、自分が天才ではないと気づき挫折。WEB制作会社のプランナーに転職後、趣味で描いた漫画『フェイスブックポリス』をnoteに掲載し大きな話題となる。2016年に漫画家として独立。リメイク版が『少年ジャンプ+』にて連載中の『左ききのエレン』や、アニメ化が決定している『SNSポリス』など、自身の実体験を生かしてシリアスからギャグまで、さまざまな語り口で共感を呼ぶ漫画を量産している。

「2018年 『バズマン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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