初期仏教 ブッダの思想をたどる (岩波新書) [Kindle]

著者 : 馬場紀寿

• 岩波書店 (2018年8月21日発売)

感想・レビュー・書評

[hayabusabさんの感想 · 2023年12月30日]

若手仏教研究者の清水俊文氏に対してアカデミックハラスメントをしたとして、学術書出版社大蔵出版も巻き込んで炎上した事件の加害者たる東大教授である。
「両者の思想はさぞかし異なり、アカハラ起こすほど相容れない学説なのか」と想像し、両学説はどのようなものかと興味持ち、初期仏教に関する二人の著書を入手して読み比べてみた。
清水『ブッダという男』
馬場『初期仏教ブッダの思想をたどる』
結果は…
「言ってること、ほとんど同じやん」
文体こそ違うが、主張や典拠、ほぼ共通である。
じゃあなぜパワハラを起こしたのか？
部外者には謎である。

[freeedoooさんの感想 · 2022年5月4日]

仏典の「歴史的読解」による最も古い時期の仏教について解説したもの。仏典を資料として批判的に検証し、文献学的に正確な読解を目指す「歴史的読解」の本なので、筆者の恣意的解釈がないという安心感があった。仏教の成立に当時の経済・社会情勢、すでにあったバラモン教、ジャイナ教の影響があったことは興味深かった。

著者プロフィール

東京大学東洋文化研究所教授

「2022年 『仏教の正統と異端』 で使われていた紹介文から引用しています。」