er-深爪な“誰にも話せない”お悩み相談 深爪なお悩み相談 (eロマンス新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 文章としてはテンポよく、ぶっちゃけた相談に対するぶっちゃけた回答であり、読んでいて面白い部分もあるが偏った個人の意向やステレオタイプな主観も多く(相談形式の本はそういうものかもしれない)、著者と価値観が違う読者は違和感を覚えるかもしれない。好き嫌いの別れる本だと感じた。文字通り「お悩み相談」真に受けるかはあなた次第、といった印象。

  • 『深爪式』『深爪流』につづいて、深爪さんの著作を読むのはこれで3冊目だ。相変わらずの鋭さ、面白さ。

    本書は、自らが主宰する会員制オンラインサロンの人気コーナーの電子書籍化。会員から寄せられたさまざまなお悩み相談に、深爪さんが回答していくものだ。

    私が30年ほど前に生まれて初めて書いた雑誌コラムは、「雑誌の人生相談ベスト3を選ぶ」というお題だった。以来、雑誌・新聞等の人生相談コーナーはわりと注意して読んできたので、この分野にはけっこうウルサイのである。

    メディア上の人生相談には「実用性重視」と「ネタ性重視」という2つのベクトルがあって、たいていはどちらかに大きく傾いているものだ。

    「実用性重視」――つまり相談者や読者に役立つ回答をしようと本気で考えているものは、文章としての面白さに乏しい場合が多い。
    逆に、「ネタ性重視」――文章として面白ければそれでいいとわりきっているものは、悩みの解決には役立たない場合が多い。

    それに対して、本書で深爪さんは、「実用性」と「ネタ性」の両方を兼備した回答を目指していると感じた。
    文章として面白いものが多いのだけれど、実用性もけっこうある。悩みを解決する糸口になりそうな本気のアドバイスが多いのだ。言い換えれば、「意外に真面目に答えている」のである。

    それでいて、人生相談の回答者にありがちな上から目線には陥っていないし、たんなるキレイゴト、机上の空論にもなっていない。つねに我が身に引き寄せて語っている点にも好感が持てる。

    ……というふうに紹介すると、深爪さんらしからぬカタい内容を思い浮かべる向きもあろうが、ちゃんと笑えるのでご安心を。

    全30本のお悩み相談のうち、およそ半数で下ネタが展開される。下ネタになったとたん、水を得た魚のように文章がいきいきとするあたり、さすがである。

    それと、「あとがき」の文章は名文だと思った。

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