AIにできること、できないこと---ビジネス社会を生きていくための4つの力 [Kindle]
- 日本評論社 (2019年2月25日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (253ページ)
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知性とは
「自分で考えて環境に対応し、より良い成果を達成する能力」
と書かれています。
本書はAIが知性を獲得するかと言う点で書かれています。
「人が何かを理解する」というのは、「2つ以上の異なる既知の情報に新しいつながりを発見する」ことだと言い換えられる
と書かれてています。
知識と知識の間にある課題に気づいて現実とのギャップを埋める作業ができないと知性があるとは言えないと思います。
知性があると言えるには
「動機:解決すべき課題を定める力」
「目標設計:何が正解かを定める力」
「思考集中:考えるべきことを捉える力」
「発見:正解へとつながる要素を見つける力」
の4つの力があるかと言うことが書かれています。
今のAIでは
・動機:解決すべき課題を定める力がなく、人が決めなければならない
・目標設計:何が正解かを定める力がなく、人が決めなければならない
・思考集中:考えるべきことを捉える力は弱く、人の知見に頼る面も多い
・発見:正解へとつながる要素を見つける力は、質より量でカバーされている
・知性の4要素を組み合わせる力は、ほとんど手つかずである
と書かれておりまだまだ人間の手によるところが大きいと思います。
ただ人がAIに仕事を奪われないかは別問題で
AIに長けた人が「動機」「目標設計」「思考集中」をカバーしてるので仕事の内容によっては置き換わっていくのかなと思います。
もちろん今ホワイトカラーって言われてるところも例外でなくて
弁護士や税理士と言った士業も危ういと思います。
判例の吐き出ししかしてない弁護士は淘汰されていくんやろなあと思います。 -
ChatGPTをよく使うようになり、興味が湧いて読み始めた。
特に「課題の設定」は人間がする必要がある。 -
AIがSFのように万能になるかどうか、今のAIの現状と人間に頼ってる部分がよくわかった。入門によさそう。
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新井紀子先生のAI×子ども本2冊では、
「結局、AIにできないことは何なの?」が
良く判らなかったので本書を手に取った。
手に取って正解だった。
判りやすい!!
著者がAIの産業応用を続けてきた方だからなのかと思う。
学者先生とは違って、細部にこだわりすぎず、ざっくりと、何ができて何ができないかを、紐解いてくださる。
読んでいるうちに、仕事でAIを活用してみたいという気にさえなってきた。(もともと子育ての参考にしようと思っていたのですが)
但し、じっくり腰を据えてメモを取りながら読み解く必要がありました。
メモを取りたくなるくらい、面白かったということでもあります。 -
AIについて、広く浅く理解するには良い本。
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今のAIに知性はなく、人が頼んだことを何でも理解してやってくれるわけではない。それぞれの課題に特化され、AI設計により実現させている。らしい。
AIは人間の補助、協力をする必要があり、全ての仕事をAIが代わりに行ってくれるには、まだまだ時間がかかりそうだと理解させてくれる本。
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現在のAI技術では何ができて何ができないのかをわかりやすく解説した本。
AI技術の本質や現状を知りたいときに、最初に読むべき本だと思います。AI関連の本の中では、一番わかりやすいです。